神黎の図書館

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(漫画版)王様ゲーム 臨場

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王様ゲーム 臨場 全4巻完結セット (アクションコミックス)
王様ゲーム 臨場 : 1 (アクションコミックス)

・タイトル

王様ゲーム 臨場

・本の概要

金沢伸明と本多奈津子のクラスで”王様ゲーム”が行なわれている頃、女子校生の児玉葉月は事件の謎を追ってある廃校に辿り着いた。
葉月はそこで1冊のノートを見つける。
そこには、奈津子が転校前に経験したもう1つの“王様ゲーム”のことが克明に書かれていた・・・・・・!!

・点数 70点

ストーリー☆☆☆☆
画力☆☆☆
キャラクター☆☆☆☆
設定☆☆☆
没入感☆☆☆

・評価
誰かが残したノートを見た第三者がダイジェスト風に本多奈津子の経験した王様ゲームを後追いで知る。という形とコミカライズは結構マッチしていたかもしれません。
ダイジェストにしてるからこその印象的な場面の描写が上手くされていたと思います。

キャラクターの役割に関しては過去も現在もどちらもある程度遂行されていると認識しています。
誰かが記した散りばめられた印象的な記録。という部分が大いに活かされ、前作のような無駄なキャラクター同士の絡みを見せつけられることがなかったのが高評価の要因です。

ただし、小説文庫版と比べると、ある人物の出番が大幅カットされた結果、前作・終極と今作・臨場がどのように重なっていたか……の部分は不透明なので、小説文庫版を読んでいると、やや物足りなさは感じます(※文庫化前の単行本版や携帯小説版のコミカライズとしては正解の可能性はあります)。

とはいえ、その影響もあってか、キャラクターや時間軸があちらこちら移動しないので、1つの物語として見る分には読みやすいです。

今回も某キャラクターに対しての不平不満込みでの感想になっているので、それだけ没入したと言えると思います。
が、前述+後述の理由の通り、個人的にはやや満足しきれていない箇所があるので、高評価は付けられませんでした。


以下、商品リンクを挟んで、個人的に感じた感想を書いています。
ネタバレが気になる方はご注意下さい。


王様ゲーム 臨場 : 1 (アクションコミックス)
王様ゲーム 臨場 : 2 (アクションコミックス)
王様ゲーム 臨場 : 3 (アクションコミックス)
王様ゲーム 臨場 : 4 王様ゲーム臨場 (アクションコミックス)
双葉社ジュニア文庫 王様ゲーム 臨場


・感想
時間軸は前作の終極より遡り、視点の違う第三者(王様ゲーム参加者ではない)の目線から追う王様ゲームです。
つまり、好奇心に駆られた野次馬が追いかける王様ゲーム

ユーチューバーという言葉が出てくる前から一部のオカルト趣味の人にはモラルに欠ける撮影をしたがる・公開したがる人いたよなぁ~という懐かしさが込み上げて来ました。

奈津子が生き残ったかつての王様ゲーム
結果は分かってるけど過程はここで初めて明かされます。徐々に、徐々に。
ちなみに奈津子の元々の性格は鬱陶しいと感じています(前作の奈津子好きだったから特に感じましたw)。

ダイエット対決における正道と邪道……とだけ聞くと何を想像します?
考えたら辿り着くけど、咄嗟には思い付かなかったなぁ~当時(小説読んでた時)は。

終極のラストにおいて、奈津子が悪役が必要と言っていたのはおそらく舞を意識しながら言ったんだろうなぁ~って感じるほどに煽り癖のある悪役な性格をしている。




生き残る為には自分以外のクラスメイトを……
これは伸明だったら鬱陶しく叫びそうな命令だね、アイツちょっと自分に酔ってるからなぁ~

これを経験してるから奈津子は生き残る為に必死で、その為なら何でもする性格になったんだろうなって思います。

「いちいち答えないと分からない?低脳」は最高で最低の煽り文句ですね、絶対人に言っちゃいけないやつ。

陥れる為の偽り、苦しめる為の偽り、守る為の偽り。
こういう状況だと正解不正解が逆転しそう。

ライダーキック……だと⁉
死の連鎖は誰にも止められない。
そうだねー、過去2作品と比べても連鎖という意味では臨場の過去パートが一番だと思います。




自分の中で何かが切れる音がした。
まさに言葉通りでした。今までは寸前で止めてたものがついにブチっと。

ネットが人間観察にうってつけというのは一理ありますよね、今だって身バレは困るって使い方の人も少なくはないと思います。
抑圧された鬱憤を吐き出す為の裏アカウントとか一時期流行りましたよね、今もあるのかな?

奈津子の煽り方より舞の煽り方のほうが好みです。
臨場の奈津子は好きじゃないからなぁ~

奈津子って明らかに頭悪そうなのに何をもって舞と優等生くんを出し抜けると思ったんだろう?




奈津子は強めの愛憎タイプかな?

目の前のことしか見てないから愛しの健太郎の前でも醜態晒してるんだろうなぁ~、ある意味で必死な人間の本質が出ている。

命懸けのゲームで相手のミスを誘うことは醜いことなんだぜ?
そのやり方を批判はしないけど、それを見せ付けられたら万が一、一緒に生き残れたとしても一緒にいたいと思う男は少ないと思うんだ。分かっててやってるならいいんだけどね?

奈津子の中で王様ゲームにおいて不要なものは「友情とか助け合い」ねー、「恋愛」とは言わないから中途半端なんだよね、この人。

それに対して舞は自分の性分と行動に最低限の責任を果たす最期だったのではないかなって思います。

結果的に、ではあるけど奈津子が疑う人物は白率高いんだろうなぁ~
というか因果率の逆転現象?

王様ゲームは時系列が逆になることが多いので時系列としては臨場→終極ですが、王様の正体と王様ゲームの終わらせ方は2作目の終極で説明されたせいか、臨場ではあえて説明しない造りでした。

時系列じゃなくて発表された順に読むのをオススメします。

小説版と比べると、児玉葉月の出番が大幅カットされていて、夜鳴村のシーンがカットされています。

それ即ち、終極の裏側で何が起こったのかが漫画では明かされない、小説では屋上のダンボールの中身を見て奈津子の年頃の女の子らしい願いだったり、智恵美に対する想いだったりが描かれてないので漫画だけだと不完全な解釈になるかもしれません。

ただし、これはコミカライズの時期と小説の単行本に大幅な加筆・修正をした文庫版というズレのせいかもしれません。

そもそも王様ゲームって携帯小説・単行本・文庫で異なるイメージなので元々はこういう内容だったのかも?と思っています。


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