神黎の図書館

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(映画)らせん

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らせん

・タイトル

らせん

・点数 88点

ストーリー☆☆☆☆
演出☆☆☆☆☆
視覚的面白さ☆☆☆☆
聴覚的面白さ☆☆☆☆
熱中度☆☆☆☆☆

・評価
リングと同時公開されたデュアルホラーの片割れとなる作品。

原作では「リング」の続編となる立ち位置の作品ですが、映画ではデュアルホラーというコンセプトの為、同時公開された作品であり、「リング2」との関わりのない作品です。

共通のキャストを使いながら監督も脚本も違うという試みなので、中田監督のリングとは捉え方が違う部分があり、そこがコンセプトの売りでもあります。

調べたところ、監督・脚本の飯田さんは「リング」が映画化する前にドラマの脚本をしているので、良くない言い方になりますが、対抗馬として相応しい製作者だと認識しました。

この作品はホラーというよりは、SFサスペンスの要素が多いので、切り離して考えるといいかもしれません。


以下、商品リンクを挟んで、あらすじと、内容に触れた個人的に感じた感想を書いています。
ネタバレが気になる方はご注意下さい。


らせん
らせん 「リング」シリーズ (角川ホラー文庫)


・あらすじ

息子を海の事故で亡くした医師の男性は、自身も死ぬことを考えていた。
そんな中、彼は病院に送られてきた遺体を司法解剖する。
遺体の胃の中には、数字が書いてある紙切れが入っていた。
その一件をきっかけに、彼は謎のウイルスをめぐる事件に巻き込まれていく。


・感想
RIPPER…切り裂く者、お前の未来か。
解剖医だから当てはまりはするけど、
高山さんの言葉もなかなか心を切り裂くじゃないか。

解剖グロい…こっちのが苦手です😫💦

そして、未来予知と暗号、かつての同級生……か、奇怪な死の謎に迫るミステリーですね!

ストーリーや設定としての魅力はネタバレ防止で避ける(リンク挟んで後述はします。)として、主人公の安藤さんが前作の主人公格の高山さんに抱く劣等感と優越感、
事故で亡くした幼い息子に対する罪の意識と懺悔と贖罪の描き方が素晴らしかったです。

演じてらした佐藤浩市さんも凄かったです。
繊細なお芝居で、セリフ回しも表情も動き方も全部が作品とマッチしていて、安藤が佐藤浩市さんで良かったと感じました。


ストーリー面の良かったところ
前述した部分から繋がりますが、高山さんの立ち位置が非常に大事であり、真っさらな初見だと衝撃を受けるかもしれません。
まさに頭を鈍器で殴られたような鈍痛がしてもおかしくない立ち位置でした。

そして、「リング」の世界の現象を医者目線で辿り、解剖(解明)していく内容であり、貞子の呪いによる死をリアル寄りの病気として扱っている部分もあります。

所謂、集団感染。ウイルスと言えば簡単ですが、かつて猛威を振るい、当時の人々の命を奪った感染症であり、人類史上唯一人類が打ち勝った感染症がその正体であり、裏テーマの復活による脅威と恐怖を象徴しています。

そして、最後の魅力として、中谷美紀さんの好演。
怯える演技も素晴らしかったですが、真骨頂のほうは妖艶さにあったと思います。
真田さんと同様に大事な役所を完璧に演じてらして、高野舞役も中谷美紀さんで良かったと素直に思えます。

実写シリーズ3作合わせて出演し、続編2つで全く異なる役柄を演じ分けた真田広之さん、中谷美紀さんが素晴らしかったので、そこの功績も評価に反映はさせていただきました。



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おまけ
(監督の代表作)


(主要キャストの代表作)
佐藤浩市さん


中谷美紀さん


真田広之さん


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