・タイトル
ドラゴンヘッド
・本の概要
20世紀最後に放たれた恐怖の大巨編「世紀末サバイバル!!」
修学旅行帰りの新幹線は、突然のトンネル落盤事故によってすべての光を失った……!!
闇につつまれ、血みどろになった悲惨な"墓所"
生存者はテル、アコ、ノブオの3人だけのみ……他は全員死、即死……。
酸素も食料も出口すらも断たれた少年たちは、次第に壊れゆく「心」と闘いながら、動きはじめる。
たったひとつの"希望"――「東京に、家族のもとに帰ること」を、生き延びるための支えとして……!!
・著者情報
望月峯太郎(もちづき みねたろう)
生年月日 1964年1月29日
出身地 神奈川県横浜市
職業 漫画家
活動期間 1985年~
ジャンル 青年漫画
代表作
『バタアシ金魚』
『座敷女』
『ドラゴンヘッド』
受賞歴
第21回講談社漫画賞『ドラゴンヘッド』
第4回手塚治虫文化賞優秀賞『ドラゴンヘッド』
第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞『ちいさこべえ』
2016年(ACBD)2016ベストアジアBD受賞『ちいさこべえ』
2017年アングレーム国際漫画祭 シリーズ賞 受賞『ちいさこべえ』東京デザイナー学院卒業後、グラフィックデザインの仕事を始める。
1985年、『週刊ヤングマガジン』にてデビュー、『バタアシ金魚』を連載。
ニューウェーブ作家として注目され、その作風は後の漫画家にも大きな影響を与えた。
『バタアシ金魚』、『ドラゴンヘッド』、『鮫肌男と桃尻女』が映画化され、「お茶の間」はテレビドラマ化されている。
点数 88点
ストーリー☆☆☆
画力☆☆☆☆☆
キャラクター☆☆☆☆☆
設定☆☆☆☆☆
没入感☆☆☆☆
・評価
ちゃんと読めばとても奥深く、味わい深いスルメのような作品であり、何度でも読みたくなる作品なんですけど、最初に感じる印象よりも遥かに大規模なテーマなので、ビックリもしくは衝撃を受ける感じですね、こちらの読解力を越えてきたドでかいテーマに対してテーマが一貫してないと言うのは違うと思うので、正確には測れていないとも言えますが、独特な怖い雰囲気もあって、分かりやすいとは言えないかな?っていうのが最終的な判断です。
「闇」の表現、「不安」を表す表現が独特であり、素晴らしいです。
上手さより巧さです。これ以上はネタバレになるので控えます。気になったら是非読んでみて下さい!ということで!
パニックホラーの理想みたいな個性的なキャラクターが盤面を狂わせる、空気をぶっ壊す、そこがいい。そんな風に思った作品であり、平たく言えば、期待値以上の役割を発揮する狂気や恐怖を纏ったキャラクターが多かったです。
最後まで読んだ上で振り返ってみると、よく作り込まれてるなぁ~って思いました。
演出方法も独特で、斬新さを感じたので時々読み返したくなるのはそれが理由だと思います。少なくとも僕はそう感じています。
本当は満点を付けたい感もありますが、一気に読むとちょっと疲れる作品でもあるので、やや控えめに、でも高得点!な感じです。
以下、商品リンクを挟んで、内容に触れつつ、個人的に感じた感想を書いています。
ネタバレが気になる方はご注意下さい。
・感想
サバイバルパニックホラーの一種にあたる作品なんですけど、多くの人が体験する日常が未体験の非日常に変わる……というのが特徴になります。
そして、これは現代を生きる僕たちにも起こり得る、もしかしたら明日こうなるかもしれない……そんな世界観です。
勘のいい人は冒頭で何が起こって「トンネル落盤事故」が発生したのか分かりると思います。
なので、あえて語りません。
この手の作品あるあるの疑心暗鬼、恐怖との闘いの描写は素晴らしかったです。
闇の中で見た「見えないはずの人影」とは何か、闇との上手い付き合い方とは何か?
10代が背負うにはキツすぎる過酷な運命と選択に引き込まれました。
息つく暇もなく気付けばどんどんページをめくってて、一気に読んでしまう作品でした。
外の世界には他にも人はいますが、過酷な状況は相変わらずで、大人の汚さや謎のカルト集団を前に追い込まれたり、前途多難です。
全ての逆境を跳ね返して無事に家族に会うことは叶うのか……考えさせられること間違いなしの作品です。
面白いというよりはめちゃくちゃ考えさせられる内容です。
本当の敵は内にいる。的なことを改めて考えるきっかけにもなると思うので、今だからこそ読んでほしい作品の1つです。
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おまけ
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