神黎の図書館

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寄生生物の脅威:『オキテネムル』

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【コミック】オキテネムル(全9巻)

タイトル

オキテネム

・本の概要

突如現れた謎の寄生生物。
寄生した人間を奇妙でおぞましい姿に変化させ、異常な行動をとらせるという……。
カナタ(主人公)の通う高校でも商店街で目撃されたという人食いキリン男の噂が広まっていた。
しかし、それは想像を絶する惨劇の始まりだった。
謎の核心となる″オキテネムル″とは?
カナタは奇妙な戦いに身を投じることになる……

・著者情報

連打一人(れんだ ひとり)

職業 漫画家
活動期間 2009年 -
ジャンル 青年漫画
代表作
王様ゲーム

携帯総合雑誌『E★エブリスタプレミアム』にて漫画版『王様ゲーム』の作画を担当。
2011年、『ジャンプ改』創刊号より茶の湯を題材とした漫画『私は利休』の作画を担当。
以後、漫画家として活動する。

大学ではコミュニケーションデザイン科を卒業し、デザイン会社で勤務した経験がある。
ゲームとカフェ、雑貨屋巡りが趣味

・点数 84点

ストーリー☆☆☆
画力☆☆☆☆
キャラクター☆☆☆☆☆
設定☆☆☆☆☆
没入感☆☆☆☆

・評価
一定の面白さと、ある種一貫したテーマ性、ある意味での奥深さとメッセージ性のある「味のある作品」でした。
ただし、あんまり分かりやすいとは言えないですし、万人受けするストーリーとは思えませんでした。

画力は高めです。
特に、事件絡みや犯人の描写は気合いが入っていて、独特の迫力があります。
戦闘描写も結構迫力あって見やすかったので、高評価です!

キャラクター面も申し分なく、それぞれが役割を全うし、個性も十分でした。
そして何より魅力的なキャラクターもいて、個人的に熱中していたので、最高評価にしました。

ミステリー×サスペンスホラーにパラサイトが混ざるというなかなかいい素材でした。
作り込まれた設定自体は結構興味深くて面白かったです。
打ち切りっぽい終わり方に納得いってないのか、最終巻の巻末に本編で明かされてない重大設定を書くという、読み込んだ人にだけ教えますみたいなやり方はちょっと斬新だったかも?

概ね満足しているものの、最終巻のもやっと感は拭えないというか、不完全燃焼ではあったので減点しています。


以下、商品リンクを挟んで、内容に触れつつ、個人的に感じた感想を書いてます。
ネタバレが気になる方はご注意下さい。


オキテネムル : 1 (アクションコミックス)
オキテネムル : 2 (アクションコミックス)
オキテネムル : 3 (アクションコミックス)
オキテネムル(4) (アクションコミックス)
オキテネムル : 5 (アクションコミックス)
オキテネムル : 6 (アクションコミックス)
オキテネムル : 7 (アクションコミックス)
オキテネムル : 8 (アクションコミックス)
オキテネムル : 9 (アクションコミックス)



・感想
総合的にいろいろと惜しい作品でした。
発想やアプローチの仕方は面白かったのに肝心なところで「オキテネムル!」だったりするのでいまいち締まらない。

敵は詰め甘いし、味方はセキュリティ含めていろいろ甘いし、政府の秘密機関や人類滅亡を企む組織にしてはちょっと……っていう。

ラストの展開も打ち止め感ありましたからねー(-.-)

まあ、でもそれなりには面白かったので作品としては高得点だと思ってます。

寄生虫の基礎知識はもちろん、登場する(犠牲者が変異する)動物、その他の豆知識も満載なので一見の価値はある……かも?
個人的にはわりと勉強になりました!

主人公のカナタの成長を楽しむのも有りですね!
後は話の壮大さのわりには展開が早いのである程度の読解力もしくは適応力が必要かもしれません。


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