・タイトル
でぶせん
・本の概要
ヤングマガジン『サイコメトラー』でお馴染みのコスプレ好きみっちゃんこと、福島満が主人公に大抜擢!
コスプレ衣装の買いすぎで借金生活へと転落し、富士の樹海で一生を終わらせるつもりが……。
動物園並みの不良たちであふれかえるサファリパーク校に教師として赴任しちゃった!?
不良生徒を指導する気なんて皆無!あるのは生存本能のみ‼
・著者情報
原作:安童夕馬 作画:朝基まさし
安童夕馬は樹林伸の別名義。
単独はもちろん、ユニット等、様々な形で活動をしている作家。代表作は『金田一少年の事件簿』、『探偵学園Q』(天樹征丸名義)、
『サイコメトラーEIJI』、『クニミツの政』、『シバトラ』(安童夕馬名義)、『エリアの騎士』(伊賀大晃名義)、『BLOODY MONDAY』(龍門諒名義)、『神の雫』(亜樹直名義)etc.朝基(あさき)まさし
生年月日 1970年3月2日
出身地 大阪府
職業 漫画家
活動期間 1989年~
ジャンル 少年漫画
代表作
『サイコメトラーEIJI』
『クニミツの政』
『シバトラ』
受賞歴
第27回講談社漫画賞少年部門『クニミツの政』(2003)
・点数 88点
ストーリー☆☆☆☆
画力☆☆☆☆
キャラクター☆☆☆☆☆
設定☆☆☆☆
没入感☆☆☆☆☆
・評価
あからさまな女装教師にしか見えないのに、不可抗力でそっくりさんの女性と成り代わったことで巻き起こったドタバタ学園コメディ作品です。
初出となる『サイコメトラーEIJI』では犯罪者スレスレ(実際はアウトオブアウト)だったみっちゃんこと満くんでしたが、こちらの作品では本編さながらのラッキーと周りの都合のいい勘違いで(ギャグではなく)不良生徒の心を更正し、救っていく痛快コメディ作品とハチャメチャな教師の物語でもあります。
一般的な漫画としての上手さではなく、コメディ作品としていかにはっちゃけてるかの評価です。
作品のテーマに合わせて読者を楽しませる様々な演出が施されています。
『サイコメトラーEIJI』の時と同じ卑屈なのにお調子者で流れに乗せられるみっちゃん(満)と、本来のみっちゃんのマリアージュが素晴らしいです。
そして、それに纏わる生徒達や他の教師の存在が面白く、作品の魅力の大部分を占めていると感じでした。気持ちとしては加点したい程に。
基本的には学園の問題児クラスに就任し、それぞれの生徒が抱える問題をコメディで解決していくスタイルなので、面白くおかしく分かりやすい代わりに緻密さは少し欠けます。
どこまでもノリと勢いで突っ走る面白い作品です。
とにかく面白い。それに尽きます。
ここまで読んでよかったと思えるコメディ漫画も珍しいと思っています。
個人的に、ですけどね!
以下、商品リンクを挟んで、内容に触れつつ、個人的に感じた感想を書いています。
ネタバレが気になる方はご注意下さい。
・感想
黄金コンビが描く至極の学園ギャグコメディー。
概要にも書いてますが、この作品は『サイコメトラーEIJI』のスピンオフ作品になります。
が、サイコメトラーを読んでなくても十分楽しめます。
というか知らなければほぼ気付かずに気にせず読めるんじゃないかなー?と思います。
実際、僕はサイコメトラーEIJIは読んでなくて、この作品をめちゃくちゃ楽しみました。
この作品の凄いところは天然巻き込まれ体質なのに類い稀なる強運で偶然にトラブルを解決し、本人の意思に反した評価を本人の知らないところでされ、借金まみれで他人に成り代わった最低人間なのに、最後は教師っぽくなるっていうみっちゃん先生としてのサクセスストーリーですね、そして、作品の冒頭が樹海と死体というブラックユーモアのセンス。
あと、舞台の学校の帝辺高校という名前が秀逸。
底辺でもあり、帝でもある…これはいいネーミングでした。
霊感体質というか憑依型?の満は、本当にどうしようもない時はみっちゃんが憑依して武力を以てその場を制したり、論破したり、微笑んだり、きちんとW主人公してます。
みっちゃんは満くんにとっての教師でもあるのかなぁ~と個人的には解釈してます。
満くんは自我を失ってる状態なので分かってないんですけど、みっちゃんがいなけれぱ詰んでたところも多々あり、みっちゃんが救った生徒、結果的に満くんが救った生徒、全員がいなければ満くんは変わらなかったかもしれないですもんね。
この作品を通じて学ばせてもらったのは、多感な時期の子供達は周りの大人次第で如何様にも変わるし、大人もまた周りの子供によって変わることが出来るということです。
満くんが無自覚の内に築いた生徒からの信頼が満くんを変え、本物の教師の心を覚醒させる…だからこそのクライマックスシーンでの感動を生んだんだと思うんですよ、この構成と演出好きです。
ギャグ的な感じで不良生徒を懐柔させていく姿はどこか可笑しいですし、凶悪な形相だった不良生徒達も牙を抜かれればただただ可愛くて微笑ましく、癒されました。
一人また一人と増えていくから野性味溢れるサファリパークから自前の動物園で飼い慣らしていくイメージでした。
個人的には程よい微エロがたまらんでした。
エロすらもギャグに振り切ってるのがいいんですかね、こち亀にたまにあったぐらいのエロ要素です。
ちょうどいい。
言いたいことは大体言って、満足してレビュー終わりかけたんですけど、みっちゃんを葬り、満のことも密かに闇に葬ろうとしている黒幕という存在がいますが、めちゃくちゃドストレートなので、漫画慣れしてれば正体も動機も1巻で察することが出来ると思います。
徹底的にギャグに振り切り、残りの要素は基本添え物なのでイージーになってるんだと思います。
でもやっぱり、ギャグ以上に絆と人間的成長の描き方に力入れてたのかなぁ~と思います。
タイトルと表紙から読む気になれなかったとしても、漫画好きなら試しに読んでみてほしい作品ですね!
わりと万人向け作品だと思うので、面白い作品を探してる方は一考してみては??
ほな✋
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