神黎の図書館

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選ばれた未来の戦い、自由なき社会への幕開け『ガンダムSEED DESTINY⑤ 選ばれた未来』

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・タイトル

ガンダムSEED DESTINY ⑤ 選ばれた未来

・本の概要

大人気アニメの完全小説化、ついに完結!
プラントとロゴスの戦いは、宇宙に舞台を移し、ジブリールはついに恐るべき大量破壊兵器でプラント攻撃を敢行する! 世界の終わりを目前にキラは、アスランは、そしてシンは、それぞれの思いを胸に宇宙を翔る!!

月へと逃亡したジブリールを討ち果たしたデュランダルは、争いなき世界の構築を掲げ、デスティニープランを発表する。だが、それは遺伝子特性に従って人類を管理・淘汰する、自由なき社会への幕開けであった。失われゆく未来を目前に、キラとアスランは最後の戦いへと臨む。一方、運命に翻弄され続けてきたシンが行着く先とは、果たして―大人気アニメの完全小説化、ここに完結!混迷の明日に運命を選びとれ、ガンダム

・点数 84点(小説としての評価)

表現力☆☆☆☆☆
深み☆☆☆☆☆
芸術性☆☆☆☆
ストーリー性☆☆☆
読みやすさ☆☆☆☆

・点数 91点(ラノベとしての評価)

キャラクター☆☆☆☆☆
ストーリー☆☆☆
世界観☆☆☆☆
構成☆☆☆☆
文章力☆☆☆☆☆


・お気に入り度
☆☆☆☆


・好きな登場人物
1周回ってステラとルナマリア。そして、愚かな程に大馬鹿野郎になるシンが逆に愛おしい。


・好きなセリフ
「政治家とは大局を見据えるもので、目先の利益や面子にこだわって大切なことを見落とすとはけしからん」


・好きな場面
好きっていうのとはちょっと違うけど、アニメで言うところのエピソード「ミーア」は大切なエピソードなので思い出深く、印象に残っています。


・得た学び
地球の支配者って本当に人間でいいのか?人間って正しいのか?とか、政治家とは何か……とか、終戦後に残る無惨な跡地と何とも言えない気持ちとか、人の気持ちとか、ここまでの流れがあるとはいえ、これ1冊に学ぶべき大切なことが沢山詰まってました。勿論、この作品の考え方が正しいとは一概に言えないし、肯定も否定もそれぞれが尊重すべき意見だと思います。考えることが大事ってことです。


・評価
アニメ版のラストがそもそも納得のいく形とは言えなかったので、そこの弊害もあってストーリーは減点方向でした。

ただ、キャラクターの掘り下げだったり、原作の説明不足のところを補うやり取りが入っているので、その他部分は高めの評価となりました。

シリーズ全体をとおして一貫してそうでしたが、やはり特筆すべきは解釈力と翻訳力の高さ。そして、文章としての伝え方の巧さと魅せ方の上手さが抜群でした。


以下、商品リンクを挟んで、内容に触れた感想を書いています。
ネタバレが気になる方はご注意下さい。


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・感想
タリアとデュランダルの若い頃の話を入れることで2人の関係性に少し深みが増しました。
若きデュランダルが掲げた理想そのものは決して悪ではない。
というのを踏まえた上でカガリラクスとミーアの演説はいい組み合わせですよね、ナイスコンビネーション。


これまで信じていた人が偽者でだった場合、自分の信じた全てがにせもの偽物かもしれないと疑い、揺るぎない意思も脆くも崩れさる……まあ、元々精神が未熟なシンはすがるものがないと決心出来ないタイプに見えるし、アスランとの対峙で精神崩壊しかける等、弱さの塊なんですけどね、ある意味では。

本物がいたとしてもそちらが正しいとは限らない。
確かにこれは見事なまでに穿った心理戦だ。
実際はどちらが正しいかではなく、どちらを信じるか……なんですけどね、どちらの示す未来を支持するか……テイルズっぽい戦う理由。

問題はシンとルナは流されるがまま戦ってる節があるところですかね、確固たる意思を持たない主役とヒロインだから主役の座をキラとラクスに奪われる結果に繋がったのかなぁ~と思ったり。

どちらが本物とか偽者とか、自分達が信じたものを正しいのか?という疑念を一瞬で吹き飛ばす連合の、ジブリールの切り札。
大勢の命を一瞬で奪う悪魔の所業。
これを見たことで同胞を守る為にザフトのエースパイロット達は戦いを決意する。


ほくそ笑むデュランダルが恐ろしい。
デュランダルの考える平和な世界、デスティニープラン。
遺伝子に従って生まれた瞬間に運命が、人生が決まる。
争いがない代わりに夢や希望という自由意思を許さない徹底的に管理される世界。

それは果たして「ヒト」なのか?というのが問題点ですね、人類の全てが活躍できるけど、自由意思を持てば淘汰・粛正される……与えられた役割をただ演じる人形でしかないのではないか?

ジブリールジブリールで彼なりの正義(コーディネーターは悪だという思想)に従って最後まで動いていたから個人的には嫌いではないです。
SEEDの時にコーディネーター同士の間では子供が出来にくくなって皮肉にも遺伝子に否定される運命にあるかも、みたいな設定あったと思うのでコーディネーターを否定する思想はある意味正論なのかもしれませんよね……

人々が平和な世界にいられない理由が、「夢・希望・願い=欲望」というのは言い得て妙というか深すぎる……
確かに、そもそも夢や希望を持たなければ絶望することがない。
人が人を裏切ることもない。
故に憎しみ合う必要がない……と。


最終局面においてもミーアは呑気だなぁ~
さすが議長の操り人形。

まあ、言ってることも一理はあるけど。
今大戦においてザフトの士気を高めたり、平和の歌を歌っていたのは確かにミーアだからね、その人々にとってのラクス・クラインは紛れもなくミーアであることも事実だからねぇ……こういうところがデュランダル議長の巧さと嫌らしさですよね、怖い怖い。


アニメで言うところのエピソードタイトル「ミーア」
これはよく覚えてます。なかなかに衝撃的だったので。
大人になった今でも読むと切なくなります。


デスティニープラン……遺伝子情報に沿った職業に導いてくれ、且つその才能が開花する場所を与えてくれるリアル人類総活躍システムですね、ただし、圧倒的能力主義なので本人の意思は尊重されない。
要は才能があるかないか、人の価値はそこで決められる。
そんな感じですね、これはね、真面目に議論する価値のある内容だと思います。


強制ではなく、希望者のみ参加なら有意義なプランだと思います。個人的には。


そして、同時進行で語られるレイの真実。
前作のラスボスのラウ・ル・クルーゼキラ・ヤマトも絡めての説明なのでまあ、入ってくる。
ここら辺の設定的な部分はアニメより小説のほうが分かりやすいです。


答えがないのが答え、混沌の中を苦しみもがく世界を愛しく思う。
この表現素敵だなぁ~


イザークの怒りの矛先が軍人ではなく人間らしくて好きです。
前作での戦いを通じて大きく成長したなぁ~と。


シンが議長に疑問を感じ、意識のズレを感じ、アスランの行動を肯定するのも成長だよなぁ~


「力があるから争いがなくならない」、「争いがなくならない」
どちらが正しい主張なのかは分からない。
でも主張を通すためにエターナルとミーティアを駆る…アスランのこの考え、わりと深いというか迷路ですよね、正解は分からない。


ヒトという種である以上争いは避けられないのか?、人が自分らの意思で剣を置かなければ根本的解決ではない、かつて憎しみに駆られた自分も変われた。
うーん、アスランの考えに共感、賛同するとは自分も成長したのかなぁ~


本音と建前に揺れる堅物…のはずのイザークが素直に、されど不器用な言い訳をしてエターナルを援護する命令を下す。
その様子が可愛い。ディアッカも微笑ましい。


アスランを前にしていろいろな感情が巡り、ぐちゃぐちゃに壊れそうなルナマリアの心を上手く表現している……

過去に囚われて戦うのはやめろ、そんなことをしても何も変わらない、それどころか未来を殺すことになる。
このアスランの言葉が説教ではなくシンへの気遣いでもある…というのが分かる年齢になりました。

憤怒が殺意に変わり、我を失い、止めに入ったルナまで撃とうとするシンはどう足掻いてもフォロー出来ない。
正気に戻したのがステラの亡霊ってのもまあ、シンが過去に囚われている証拠でもあるのかもしれない?と思いました。というより、過去に囚われている象徴なんだろうなって。


アスランの心情も複雑だったんだなぁ~
自分の信念に基づいた行動も、向こうから見れば裏切りでしかない。
その自覚があり、隊長時代に真剣にミネルバクルーと向き合っていたからこそのこの心情なのだろう。


デュランダルがボタンを押したことでレイは初めて、デュランダルもまた、自身が嘆いた愚かな人類の一員であることを悟る。


そしてシンもまた、ステラとの邂逅とルナマリアの行動により、自身の間違いに気付き、後悔と反省をする。

アニメ版だと分かりづらかった二人の心理描写がしっかりと描かれています。

タリアがアーサーに後を託す場面もアニメより丁寧に心理描写が描かれてました。

クライマックスのレイの心情も丁寧で分かりやすかったです。


戦争が終わり、戦争跡地や残骸を見た時、自分達の行動は正しかったのか?
この犠牲は果たして必要だったのか?
それを考えることが凄く大事だと思いました。
本当は戦争なんか起きないほうがいいので、正確には、こういう作品を通して考えることが大切だと感じました。
アスラン越しに考えた瞬間とも言えますが、アスランから見たシンとルナが、希望の萌芽というのは素敵な表現だと思いました。


イザークの言う、「政治家とは大局を見据えるもので、目先の利益や面子ににこだわって大切なことを見落とすのはけしからん」という趣旨の発言は結構核心を射てますよね、それが必ずしもダメとまでは言わないけど、今すべきことはそれですか?どんな未来を見てますか?って聞きたくなる瞬間は少なからずあるので。
むしろ今のほうが刺さるかもですね、この発言。


ニコル、ミゲル、ラスティ……前作、SEEDで戦死したジュール隊の仲間達の墓前での報告のシーンは1シーンですけど、好きです。
ミゲルとラスティの名前も出してくれたことへの感激もありますが。


結末はスペシャルエディション仕様なので、元々賛否両論あるほうなんですが、アニメにはなかったセリフを追加したことにより、結構スッキリというか、個人的にはモヤモヤ感なかったです。
まとめ方としては綺麗に仕上がってるなぁ~という印象です。


・まとめ
解説は小説版作者の後藤リウさん・池田秀一さん(それぞれが単独で解説)で裏話満載でした。
池田さんがこのお仕事を引き受けた理由、どういう気持ちで演じたかに加えて、池田さんの解釈による作品のテーマ、溢れ出るシャアへの愛はシリーズファンにとっては見て損はないと思います。


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