神黎の図書館

主観によるグラフ+点数+感想を綴る読書感想文風書評ブログです。月間で読む漫画は150冊~200冊。小説や映像作品についてもちょこちょこと。

三億円事件奇譚 モンタージュ

モンタージュ コミック 1-19巻セット (ヤンマガKCスペシャル)

・タイトル

三億円事件奇譚 モンタージュ

・本の概要

「ボクは三億円事件の犯人の息子です」
1968年12月10日に起きた昭和史最大の未解決事件、三億円事件、大規模な捜査が行われたが、7年後に時効を迎えた……。
そして時は流れ現代、1人の少年が瀕死の老刑事に「お前の父親は、三億円事件の犯人だ」と告げられた!!
運命の輪に巻き込まれた少年は、三億事件の謎を明らかにできるのか!?
列島縦断クライシスサスペンス!!

・著者情報

渡辺 潤(わたなべ じゅん)

生年月日 1968年12月10日
出身地 東京都町田市
職業 漫画家
代表作『代紋TAKE2

1989年、ハロルド作石のアシスタントを務めた後、第103回月間新人漫画賞で入選し、作品が『ヤングマガジン増刊』春の黒ブタルーキー号に掲載されてデビュー。
1990年2月19日 、講談社の『週刊ヤングマガジン』同年10号より木内一雅とコンビを組んで『代紋TAKE2』が連載開始。
2004年8月30日 、同日発売の2004年40号にて『代紋TAKE2』が完結。
2007年1月29日、講談社の『週刊ヤングマガジン』同年9号よりボクサーを主人公とした『RRR』が連載開始。
2009年8月24日、同日発売の2009年39号にて『RRR』が完結。
2010年6月7日、講談社の『週刊ヤングマガジン』で三億円事件を題材とした『三億円事件奇譚 モンタージュ』の連載を開始。
2015年2月16日、同日発売の2015年12号にて『三億円事件奇譚 モンタージュ』が完結。

・点数 88点

ストーリー☆☆☆☆
画力☆☆☆☆
キャラクター☆☆☆☆☆
設定☆☆☆☆☆
没入感☆☆☆☆

・感想
作品のテーマ的に決して分かりやすいとは言えない作品ではありますが、1つのテーマに対し、とことん突き詰めて独自の答えを導きだし、奥深さを感じる作品でした。

この手の作品では非常に大事となる、「敵なのか味方なのか」を読者に対して簡単には判断させない画を持ち合わせた作品でした。
同時に、その人物の感情を簡単には悟らせないテクニックもあったので、考えながら、疑いながら読むにはもってこいの作品でもあると思ったので、読者自身が自分も三億円事件に巻き込まれた気分になれるナイス画力でした。

詳しくは言えませんが、キャラクターが持つ役割はとても大きいです。そして、バリバリ個性も発揮します。
それも作品の魅力です。

設定面で言えば、読めば読むほど解るタイプの分かりやすさでした。
細部へのこだわりや斬新さも感じました。
タイトル回収とかね、凄かったですね!

続きは気になるし、読み終わりの満足度は高かったですが、途中で集中力が途切れてしまった箇所があったので、満点ではないです。
最初の入り方やクライマックスの展開だけなら純粋に面白いアプローチでしたし、作品として面白い試みでした。


以下、商品リンクを挟んで、内容に触れつつ、個人的な感想を書いています。
ネタバレが気になる方はご注意下さい。



いろんな作家が題材にしている昭和最大の未解決事件を題材にした作品ですね、三億円事件の解釈として見るも良し、人間ドラマとして見るも良しの作品です。

こういう作品って最初が平和か、最後は報われるかだと思うんですけど、これはそのどっちでもない印象でした。

残念なのは、若干の中弛みがあるところです。
具体的にはこの作品の性描写の魅せ方は個人的に好きではないです。
恋愛模様も絶妙にイラッとするんですよね、何故か。
まあ、これは客観的ではなく、完全に主観的意見なのでこの発言は流してもらってOKです。

この作品の魅力は日常から非日常に変わる瞬間ですね、主人公のヤマトやミクに限らず、過去に起こった三億円事件を巡って巻き起こる事件に巻き込まれた人物…意図せず巻き込まれる人達には申し訳ないですが、ここまで善意が仇になる作品も珍しいかもしれません。

そうです、勧善懲悪ではない作品です。
何なら悪を以て悪を倒すのも辞さない的なところさえあります。

前述しましたが、若干の中弛み期間がありました。
最初のワクワク感、魅せ方の面白さがあったので、中弛み期間に読むのを辞める発想には至らなかったし、クライマックスに向けての盛り上げ方と作品の終わらせ方は好きだったので、期待を裏切らなかった作品と言えると思います。

何年か前に実写のスペシャルドラマを見ていたので、部分的に内容を知っていましたが、結構印象変わりました。
ドラマのほうはほんとに面白くてドキドキしてたんですよ、福士蒼汰さん好きですし。
ちなみに、杉咲花さんを認識したのはこの作品でした。

原作のほうはネタバレなしのほうが間違いなく面白いと思うので、具体的な話しは割愛します。

衝撃の展開や斬新な切り口があったり、伏線回収の上手さ、キャラクターの魅せ方と活かし方の全てが一級品の作品なので、いろんな角度から見ることの出来る作品だと思います。

作品を読み終わった時、タイトルに付けられた『モンタージュ』の意味に直面することになると思います。
ネタバレ厳禁とは言いましたが、自分で全部読んだ後にもう一度読み返すと違う見え方をする作品でもあると思います。
これが、これこそがモンタージュの真髄だと捉えました。


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