・タイトル
おはようとかおやすみとか 第3巻
・点数 100点+
ストーリー☆☆☆☆☆
画力☆☆☆☆☆
オリジナリティ☆☆☆☆
テンポ☆☆☆☆☆
熱中度⭐⭐☆☆☆
・本の概要
・父親
・理解者
・友達
・きょうだい喧嘩
・兄と妹
・よそのおうち
・感想
ある昼休み、和平は絵本作家の父親が描いた絵本を読んで悩んでいました。
「読んでみたらとても良い話なんだよなー……描いてる親父はいいかげんなヤツ何だけど!」
自分が持っている父親のイメージと、絵本から受ける印象のギャップに戸惑っていました。
三姉妹と暮らすようになって、自分の父親が本当はどんな人なのか気になってきた和平。
昔の家族の記憶が刺激されたようです。
3人の妹たちのこともあるし、同僚のアドバイスもあって、父親とは一度きちんと話し合ってみる必要性を感じてはいたものの、当の父親本人の連絡先がわかりません(怒られたくなくて携帯を解約したらしい)。
家に帰宅し、今日買いこんだ父親が描いた絵本を妹たちに渡すと3人とも喜びます。
3人はお父さんが大好きなようです。(和平にはそれがわからない)
特にちいちなは、絵本を読みながらお父さんの思い出に浸りまくります。
そして、『まいごのシリーズ』のハリネズミの家のお話に出てくる”ハリネズミ”が和平くんにちょっと似ているというのでした。
そんなある夜中に何年も音信不通だった父親から電話がかかってきました。
翌日、待ち合わせ場所のカフェで待っていると、なまはげの被り物をしたオヤジがやってきました。
どうやら和平に怒られるのが怖くて、なまはげの被り物を被ってきたようです。
どうしようもない人だけど個人的にはこのお父さん憎めないw
最初はそんな父親に腹を立てていた和平でしたが、話しをするうちに少しづつ許す気持ちが沸いてくるような気持ちになります。
そして、父親はこの後すぐに北海道に発つと言います。
その前に2人で行きたい場所があると……
『これが最後のお願いだから……』
そこは自分たちの家があった場所。
今は駐車場になってます。
それを見て、甘えてた。
繋がる努力は捨ててはいけなかったとしんみりします。
和平は駐車場になってしまった我が家の跡地を眺めている父親に向かって、
『おい!バカ親父、あんたにはまだあの3人を嫁に出すって義務があるんだぞ!!世捨て人になろうなんて思うなよ?』
和平の中で、『バカ親父』から『しょーがねえ奴』に昇格した父親に、
穂高とちいちなの3人に絵はがきくらいは書いてやってくれよと言うのでした。
父親とのわだかまりがなくなってすっきりした和平は朝からご機嫌でした。
親子のこんがらがってもつれた感情は、ほどけてみればこんなにも簡単に親子に戻れるという親子ゆえの証しでした。
そう考えていて、ふと穂高のことを思いだします。
『穂高は母親とどうなっているんだろう……』
思い切って穂高に母親とのことを聞いてみると、
「嫌いです」と、一言返ってくるのみでした。
そしてここで穂高の心のシャッターが閉じてしまいます。
翌日、穂高の友達の桜が今日も学校の帰りに買い物に行くのかと聞いてきました。
しかし、今日はなんだか家にいたくない気持ちの穂高は一度家に帰って夕食の支度とか一応のことを片付けて、夜遅くまで桜と遊ぶことにしました。(喜ぶ桜ちゃんを見ていると、この子は本当に穂高のことが好きなんだなぁと。)
ファミレスでご飯を食べながら、桜に悩み(もう兄に母親のことを言われたくない旨)を打ち明けると、
『お兄さんは穂高にも、お母さんに会ってスッキリしてほしかったんじゃないの?』
あっさりと欲しい答えをくれたのです。
穂高は和平に、母親の所に帰れと言われると思うと怖かったのです。
穂高は、和平と妹たちとこの先もずっと一緒にいたかったのです。
そして思いだします。
初めて和平に会った日のことを。
あの時、自分が和平に投げた言葉がいかに酷い殺し文句っだた事かを思いだしました。
『何だか私、手負いの獣みたいだったなぁ……』
桜と別れた帰り道をトボトボと歩きながらそんな事を考えていると、向こうから和平が走ってきました。
心配して穂高を探しにきたのです。
「昨日のお母さんの話は忘れてくれ。穂高の嫌な話はもうしないよ」
という和平の言葉に自分が意地を張っていたことを告白し、自分の態度の悪さを謝りました。
すると、
『初めて会った時からそうだったじゃん。今さらだろ?穂高、手負いの獣みたいっだったもんな!』
『手負いの獣……同じこと思ってくれてた……』
穂高は心の底がなんだかあったっかく感じるのでした。
昨日の和平との会話のことで、テンションが上がってしまった穂高は朝からパウンドケーキを焼いてしまいました。
この辺の女の子らしさ可愛くないです!?
愛おしくないです!?
あんまり推しすぎると、そんなに……とかなるのかもしれませんが、それでも推したい!
穂高は可愛い!
桜に昨日の夜のことを報告したい穂高ですが、なかなかタイミングが合いません。
とうとう放課後になってしまい、やっとパウンドケーキを渡しながら昨夜の和平との話を報告することができます。
たまたま同じことを考えたというだけでこんなにも喜ぶ穂高を見て、桜はなんだか切ない気持ちになってしまいました。
「パウンドケーキ、また作って来てよ。で、みんなで食べよーよ。明日もずっと楽しいこといっぱいしよーよ」
穂高は桜になぜ気にかけてくれるのか、仲良くしてくれるのか聞きます。
桜は、私たち友達だよと、穂高に優しく語りかけるのでした。
穂高は桜にも話を聞いてもらえて楽しい。ありがとうと言います。
最近、穂高と和平が打ち解けて仲良くなったので、双子のちいちなは穂高を和平に取られてしまったような気持ちがしていました。
焼きもちを焼いているんですね。
嫌なことを言いたいわけじゃないのに、事あるごとに和平に反発してしまいます。
和平がケーキを買ってきて、何とか話し合おうとすると、ついまたつんけんするちいちなに穂高が注意します。
すると、
「また、和平くんの味方したぁ」と、
つい双子は部屋にこもってしまいます。
部屋の外で穂高が一生懸命なだめます。
「ちいとちなが居なきゃいや!」
すると部屋から出てきた2人は、穂高に蚊の鳴くような小さな声で聞きました。
「和平くんと私たちとどっちが好き……?」
穂高は、
「ちいとちな!!ちいとちなが一番大好きだよ」と
即答しました。
そんな3人の様子を物陰から見ていた和平は思うのでした。
『家族って、ゆらいだりほころんだり、でも誰かが拾い上げてまた、ちゃんとくっつくんだ……面白いな……家族ってすごいな……』
ちいとちなは学校公開のお知らせプリントを隠していました。
「なんで早く出さないの?」
穂高がそれを見つけて2人に問いただします。
実は去年の学校公開の日は、穂高が学校を休んでちいちなの小学校に来てくれました。
2人は今年も穂高に学校を休ませたくなかったので内緒にしていたのです。
そこで今年は和平が学校公開に行くと言います。
喜ぶ双子でしたが……和平の仕事の都合で行けなくなってしまったのです。
お仕事は大事だよねと、しかたないよ、だいじょうぶだよと言います
さらに同級生にかわいそうだなと言われ、反論できません。
ここ軽くイジメじゃないか……ゴゴゴ(怒りの音)
が、和平は約束の時間を早めてもらって、学校公開にやってきました。
いいお兄ちゃんです。
強がったもののやっぱり寂しかった2人でしたが、遅れたとはいえ、和平がやって来た嬉しさのあまり、和平に抱き付いてしまいます。
これは可愛い。愛おしい。
そして学校の帰りには3人で手をつないで帰りました。
会社で同僚に妹自慢をしていた和平ですが、兄を通りこして父性に目覚めてしまったことを同僚の男に「気持ち悪いぜ」とからかわれます。
結婚のこと指摘され、言われたい放題の和平。
挙げ句の果てに「ストーカーには気を付けろよ」と。
そんなある夜、和平の後をつけてくる靴音がしました。
『ストーカー?心当たりねーし……』
足音は毎晩ついてきました。
思い切って振り返って
「俺に何か用ですか?」と聞くと、驚いて逃げて行ったのは女の子でした。
逃げる途中で転んだ彼女を助け起こし、訳を聞くと、その女性は和平が時々本を買いに行く駅ビルの書店で働いている店員さんだったのです。
最近書店に来なくなった和平を偶然、電車で見かけて後をついてきてしまったと言いました。
そしてついでに告白されてしまいます。
「好きになってしまいました」と。
和平は、今は優先したいことがあるからと丁寧にお断りしました。
もう会うこともないかと思っていた和平でしたが、すぐにまた会いました。
今度は街中の路上でした。
「今日の私はストーカーではありません!」
そう言って逃げる彼女はまた転んでケガをしてしまいます……
さすがにほっとけなった和平は彼女を家まで送って行くことにしました。
家にいた母親がビックリして、無理やり家に上げてお茶を出されてしまったので、帰るに帰れなくなり、晩御飯までご馳走になってしまいました。
お土産に持たされた肉じゃがはとてもおいしくて、知り合いにもらったと聞かされた妹たちも「よそのおうちの味がする~」と、喜んでいました。
・まとめ
この第3巻は家族が『カタチ』として1つになる様を描いているように感じました。
父、長女、双子と順番にわだかまりを解決して打ち解け、最後はちゃっかり恋愛フラグまで立てちゃう辺り構成力素晴らしいなって思いました!
ちなみに書店員さんは僕のお気に入りキャラクターでもあります。
実際にはわかりませんが、状況証拠?的に見れば和平くんの運命の人のような気がしてなりません。
というか幸せになって下さいね!!
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ここまで読んでくれた方々、ありがとうございました!感謝です(^人^)
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