神黎の図書館

漫画・小説・映画・アニメ・ドラマを主観によるグラフ+点数+批評+感想を綴り、作品の評価をあらゆる形で視覚化したブログです。有名な作品から掘り出し物的な作品まで生涯の内になるべく多くの作品に触れて伝えていけたら本望です。

JORGE JOESTAR

JORGE JOESTAR (ジャンプジェイブックスDIGITAL)

・タイトル

JORGE JOESTAR

・本の概要

VS JOJOシリーズの第3弾。
ジョナサン亡き後、カナリア諸島ラ・パルマ島でエリナと暮らす少年ジョージ・ジョースターは、リサリサと愛を誓い、成長し、航空機を駆る。
その一方、日本では福井県西暁町のジョージ・ジョースターが運命と共に杜王町へ向かう…。
超ドドド級スケールで描く「舞ジョジョ」ここに誕生。

・著者情報

舞城王太郎(まいじょう おうたろう)

1973年生まれ
出身地 福井県南条郡今庄町(現・南越前町)
活動期間 2001年~
ジャンル 小説
代表作
阿修羅ガール
好き好き大好き超愛してる。
ディスコ探偵水曜日
デビュー作
煙か土か食い物

学歴・職歴は非公表の覆面作家であり、三島由紀夫賞の授賞式にも欠席した。
同賞の受賞者で式典に欠席したのは初事例。

ミステリ小説『煙か土か食い物』で第19回メフィスト賞を受賞しデビュー。
その後『暗闇の中で子供』『世界は密室でできている。』を矢継ぎ早に発表。

講談社ノベルスで洋書のようなカバーデザイン、ミステリの定型に対して挑発的なストーリー進行、入り組んだ物語をスピーディに展開させる文体と作劇が評価された。
以降も書き下ろしをメインにしつつ、文芸誌『ファウスト』においていくつかの短篇とイラスト・コミックを発表。
西尾維新佐藤友哉などの同時期にデビューした作家と誌面の看板として活躍。

2003年に『阿修羅ガール』にて選考委員の筒井康隆が評価し第16回三島由紀夫賞を受賞。

2010年に乙一秋田禎信らとのコラボレーション企画としてライトノベルシリーズ『魔界探偵冥王星O』を越前魔太郎名義で発表。
『魔界探偵冥王星O デッドドールのダブルD』の執筆を担当。

ミステリやSFなどの要素をスリップストリーム的に盛り込んだ物語、異様な超現実と卑近な日常の錯綜するディテール、独特のスピード感とリズムを持った口語文体を特徴とする作風で、出身地である「福井県」を舞台にすることが多く、方言(福井弁)や地方性といった根幹から、スリップストリーム的に人物再登場などの文学技法を再解釈した点も含めて、中上健次の「紀州」や阿部和重の「神町」のように「福井」に根付いた物語群を構築する。

自作のデザインや挿画を手がけることも多い。

文学賞受賞・候補歴
2001年『煙か土か食い物』第19回メフィスト賞受賞
2002年「熊の場所」第15回三島由紀夫賞候補
2003年 『阿修羅ガール』第16回三島由紀夫賞受賞
『山ん中の獅見朋成雄』第25回野間文芸新人賞候補
「ピコーン!」第56回日本推理作家協会賞(短編部門)候補
2004年『好き好き大好き超愛してる。』第131回芥川龍之介賞候補、第26回野間文芸新人賞候補
2009年『好き好き大好き超愛してる。』第2回大学読書人大賞受賞
『ビッチマグネット』第142回芥川龍之介賞候補
2012年『短篇五芒星』で第147回芥川龍之介賞候補
2013年『美味しいシャワーヘッド』第148回芥川龍之介賞候補

点数 40点

表現力☆☆☆
深み☆☆☆
芸術性☆☆☆☆
ストーリー性☆☆☆
読みやすさ★★★

・感想
率直に言えばジョジョファンとしてはあんまり認めたくはない。という部分は正直あります。
とはいえ、決して悪いことばかりでもなく、異なる時代で異なる国の同じ名前を持つ2人の男の物語を、活躍を描いた構成は最初のほうはワクワクしました。
ただ、中弛みしてからの再燃がなかったので個人的には最後まで読むのは少し億劫でした。

とはいえ、これはジョジョのファンとしての意見です。
2部に少しだけ登場するジョージ・ジョースターからジョジョの醍醐味である1部~8部の時代を越えた一族の宿命と因縁を巡る物語をあえてぶっ壊し、部の垣根を越えて共演するのは試みとしては面白かったです。
ここまで壊すならジョジョである必要があるのか?という点に目を瞑れば有りかもしれません。

個人的に最も気に入らないのは解釈違いでも堂々と原作補完扱いになっていることです。
まあ、公式なのでファンの解釈よりもこの作品の解釈のほうが正解なのだと受け入れてはいますが。

これは解釈の問題ですが、これまでの世界観をぶち壊して再構築するというのは原作7部・8部もそうですので、そういう意味ではリスペクトされていると言えるかもしれません。
「舞ジョジョ」としての世界観の確率は1つの味となっています。



以下、商品リンクとあらすじを挟んで、内容に触れつつ、個人的に感じた感想を書いています。
ネタバレが気になる方はご注意下さい。



JORGE JOESTAR (JUMP j BOOKS)



・あらすじ

ONE・九十九十九
1900年、カナリア諸島スペイン領のラ・パルマ島に住む10歳のジョージ・ジョースターは、アントニオ・トーレス達に虐められながらも、幼馴染みのリサリサに助けられる日常を送っていた。彼女が養父ストレイツォの下へ帰ってしまうという話を聞いたジョージは勇気を出して自分の力でアントニオ達に反撃しようと決めるが、その矢先にアントニオが何者かに「皮一枚」にされて殺害されるという怪事件が発生する。

アントニオ殺人事件は、ジョージのクラスメイトの名探偵九十九十九ツクモジューク)の推理により犯人が挙げられ、解決したと思われた。しかしジョージはその直後、名探偵や警察の常識外の存在「吸血鬼」を目撃する。真の犯人たる吸血鬼はリサリサの波紋によって倒され、残党もストレイツォらに掃討されて島は平穏を取り戻した。

リサリサはイタリアに行き、ジョージと離れ離れになった。九十九十九は日本に帰国する途上のバミューダ海域で船が沈み、行方不明となった。

第二章・西暁
2012年7月23日夜。福井県西暁町に住む少年探偵ジョージ・ジョースターは、15密室殺人事件に隠された暗号を解いたことで、別の世界からやって来たという少年九十九十九と邂逅する。また吉良吉影なる人物から「杜王町に近づけば殺す」というメッセージを送られ、続くように翌朝、九十九十九杜王町で死体となって発見された。名探偵ジョージは挑戦と受け取り、杜王町へと向かう。

THREE・傷
1905年。ペネロペ・デ・ラ・ロサは密室を作るピエロに取り憑かれて恐怖していた。過去の事件で心に負った傷が能力となったものであり、これをジョージはウゥンドと名付ける。ジョージは暴走したペネロペのウゥンドに殺されかけるも、機転により密室を破り生還する。その頃のラ・パルマ島では集団ヒステリーのごとき恐怖が蔓延していた。

第四章・杜王町
2012年7月24日午後。名探偵ジョージは杜王町で起こった名探偵三重殺人事件の捜査を開始する。矢十字屋敷に住む岸辺露伴は、名探偵ジョージに「杜王町では物理法則など簡単にネジ曲がる」、スタンドの存在を説く。そこに広瀬康司・虹村不可思議・虹村無量大数が現れるも、露伴の同居人杉本玲美も踏まえて、どうも会話がうまく成立しないのだが、これはどういうことか? 名探偵ジョージの推理により真相が明らかとなり、さらに名探偵ジョージは露伴の能力でスタンドが視認できるようになる。

FIVE・箱
エリナが新婚旅行の漂流の真相を語る。

第六章・島
杜王町は日本列島から分離して、高速で海上を移動していく。杜王島は透明なバリアで覆われており、軍のミサイル攻撃も通さない。外部の名探偵達は『吉良吉影殿、落ち着いてくれ。君が名探偵三重殺人事件の犯人でないことを我々は知っている。真犯人が君に濡れ衣を着せて追い詰めようとしているのだろう。捜査への協力を考えていただけないだろうか』という交渉を報道する。またアメリカの元大統領ファニー・ヴァレンタインがバリアの境界面で同スタンド使いの広瀬に伝えたところによると、このままでいくと米軍は杜王島を攻撃して転覆させてしまう予定だという。町民の間では混乱とヒステリーが広がり、あやうく体育館で集団焼身自殺となるところを、虹村達が寸前で防ぐ。

SEVEN・飛行機
1905年。ジョージ、エリナ、ペネロペはイギリスウェイストウッドのジョースター邸跡へと移住。ジョージは高校に通い始めるもなじめずにいたが、スティーブン、ケントン、ダーリントンモーターライズ家の子女達と出会い、飛行機作りに興味を持つ。だがケントンが殺され、ジョージが容疑者として疑いをかけられる。しかしそのときジョージはなぜかローマの地下遺跡にいてリサリサと会っていた。ジョージ犯人説は不可能犯罪である。

第八章・ネーロネーロ島
イタリアの離島ネーロネーロ島もまた移動し、杜王町へと激突した。マフィアが杜王町へと乗り込み、町長と住民の制圧を開始する。マフィアの汐華初琉乃は名探偵ジョージを呼び出し、「ボスのディアボロを探し出す」よう探偵依頼。追い詰められている吉良とディアボロは、突如動き出した2つの島と関係があるのだろうか? 名探偵ジョージにはマフィアから補佐役としてナランチャ・ギルガとスタンド電話が付けられた。しかし突然九十九十九が現れ、名探偵ジョージとナランチャを宇宙船へと飛ばす。

NINE・崖
1906~8年。ジョージは18歳となり、自動車に興味を示す。殺人容疑での裁判は続くも決着がついていない。ジョージは自分の手で真犯人を探すべく推理し、新たな説へとたどり着いたのだが、それにも証拠はなかった。最終的には不起訴処分で嫌疑を解かれ、ジョージは王立飛行クラブに入る。

第十章・HGウェルズ
火星探査の有人宇宙船HGウェルズに、名探偵ジョージとナランチャは飛ばされた。火星には謎の生物がいたが、彼こそかつてジョセフ・ジョースターが地球から追放した究極生命体カーズであった。船長ファニアー・ヴァレンタインはカーズ独占を目論み、宇宙飛行士の仲間達をスタンドで殺していくも、ナランチャの反撃に遭い死亡する。最終的にはカーズが探査機ジオットを改修して、名探偵ジョージ、ナランチャ、宇宙飛行士プッチと共に地球への帰路に就く。

ELEVEN・グレムリン
ダーリントンはジョージに「死者の蘇生」を語る。自分達がディオ・ブランドーと石仮面について調べた事、そして父と兄がケントン蘇生の妄念に取り憑かれているということを。

1914年には世界大戦が勃発し、ジョージは海軍航空隊に入隊。敵機に撃ち落とされて漂流するも、スティーブンとリサリサに助けられる。パイロットの間ではグレムリンの噂が流行し、目撃例も多数あったが、ついにはジョージ自身もグレムリンに出会う。

第十二章・カブト虫
地球への帰還船内で、名探偵ジョージはカーズと会話する。今起こっていることは、ディオがプッチをそそのかすことで、火星のカーズを地球に呼び寄せようとしているのだろうという結論に至る。

さらに名探偵ジョージはスタンド電話で地球の状況を聞いたところ、日本の東北地方とイタリアのサルディニア島ゾンビ映画さながらのバイオハザードが発生しているという。そこにつけこんだアメリカ主導の捏造報道により、杜王町とネーロネーロ島は『人間をゾンビ化させる未知の細菌兵器を所持したテロリスト達に占領されている。町民達も既に感染済だ』ということにされてしまっており、宇宙船が地球上空にたどり着いた頃には、島は軍の攻撃に晒されていた。名探偵ジョージはカーズにナランチャのスタンドのコピーディスクを借りて米軍兵器を破壊して無力化させ、杜王町を援護する。続いて宇宙船転落の衝撃で杜王町は転覆し、裏側にあったグレートブリテン島が現れる。名探偵ジョージは杜王島の形を左右反転して900倍に拡大すればグレートブリテン島になるということに今さら気づく。

THIETEEN・敵
ゾンビの航空隊300機がイギリスに本土攻撃を仕掛けてきた。ジョージとリサリサが連携の空中戦で全て倒し、ロンドンを奪還する。

師トンペティによると、ジョージはリサリサと結婚すると死ぬ運命にあるという。それでもジョージはリサリサにプロポーズし、ジョセフも誕生する。そして1920年11月11日の結婚式の日、ジョージはゾンビ司令官に殺され、復讐のリサリサはゾンビ司令官を討ち果たして出奔する。さらにはジョージを殺されたペネロペの怒りが密室を作り、世界そのものを密室に閉じ込めてしまう。これによってイギリスと外の世界は分断されてしまった。

だが実はジョージは殺されたわけではなかった。己のビヨンドで死の運命を変え、現れた九十九十九の助けによって別の世界へと転移させられていたのである。

第十四章・廃墟の街
名探偵ジョージ、ナランチャ、プッチ、カーズは杜王町に墜落したはずなのに、1920年のイギリスにいた。名探偵ジョージ一行にペネロペが合流する。

名探偵ジョージはスタンド電話で、アロークロスハウスでディアボロと吉良の死体が発見されたという報告を受け、詳細を訪ねる。「キング・クリムゾン」「キラークイーン」という強力なスタンド使い2名がなすすべもなく殺され、犯行を誰にも目撃されていなかったという不可解な事件である。ブチャラティは「死んで良かった悪党どもだ。死の真相なんか解かなくて構わない」と言うが、名探偵ジョージは名探偵として謎を解かなければならないと宣言する。

グレートブリテン島が動き出してマンハッタン島に激突し、ロンドンとニューヨークは廃墟の街と化した。アメリカ大統領ファニー・ヴァレンタインに伴われて現れた「茨の王冠と聖痕」のディオ・ブランドーにプッチはひざまずき、新たなスタンド「メイド・イン・ヘブン」を得る。プッチの時間を加速させるスタンド能力によって、グレートブリテン島そのままに外の世界を36巡させ、2012年の世界の中に、1920年のイギリスが現出する。

FIFTEEN・ビヨンド
杜王町のアロークロスハウスでジョージは目覚めた。ジョヴァーナに傷を治療してもらっている。スタンドの説明も受け、さらに露伴の手助けでスタンドの視認と日本での会話が可能となっている。

ではどうやってイギリスに帰るか。それはビヨンドを信じること、主人公としてなすべきことをすることである。この場所アロークロスハウスにおいては、ディアボロ、ヨシカゲ、九十九十九殺害事件の謎を解くということである。ジョージはレオーネ・アバッキオとNYPDブルーと協力して推理に挑む。

第十六章・ビヨンドII
日光を克服しあらゆる準備を終えた究極生命体ディオ・ブランドーは、真の頂点に立つべく、究極生命体カーズに打倒を宣言する。名探偵ジョージは究極生命体同士の戦いを目撃する。


・感想2
ジョージっていじめられてたのか…それも結構過酷。
国籍の関係なのかな?

第一印象のみで言えば、ジョージは嫌いですね、あくまで第一印象では。
そして、原作勢からすれば貴重な幼少期のリサリサですね、大人びた部分、頼れるところはやはりリサリサ。けれどもやはり子供なのだ……。

おっと、ジョージの決死の決意も虚し急転直下?

友達想いなのはいいことだけど、証拠もなく相手の親にそういうこと言うのはルール違反だぜ、フリオ。

とある人物の不審死については心当たりがある。
そして、リサリサに殴られたら起こる不可思議な現象には心当たりしかない。
波紋を意図して使ってるのか無意識なのかは置いといて……。

リサリサが赤ん坊の頃に受けた危険…原作1部のクライマックスですね、またお前か、ディオ……大好きですよ、DIO様。

まともなストレイツォさんだ!
ストレイツォさんがジョージを励ますところは別の意味で泣けてきますね……

うーん、やっぱジョージ嫌いかもしれませんね、人として。

名探偵は確信がないと名乗れないってのは深いですね、というか深すぎる。

自分を操っている何者かが外の世界にいるのでは?と考えたことは正直あります。
18、9か20歳かそれぐらいの時に。
自分をというか、もしも神様がいるとしたら、自分達は駒でしかなく、自分の意思で動いているようでいて神様のシナリオ通りかもしれないって可能性の話ですね、正確には。
なので、気持ちは少し分かるかもしれません。

ツクモジューク…九十九十九か、なるほど。
ビヨンドの話はきっと活きてくる……これは何かしらの伏線ですよね、間違いなく。

ジョージ・ジョースターという共通の名前を持っているものの、こちらはイギリス人に育てられた日本人。
福井県という場所や解決して15の密室殺人事件等からして、九十九をMIXしたジョージっていうのが第一印象でした。

ドミノ式交換殺人ってあれか、『あなたの番です』で途中まで行われてたあれか。

名探偵だから推理を間違えるわけがなく、犯人を間違えるわけがない……なら、ドミノ式交換殺人のほうが間違い……
でもそれも推理だろ?このジレンマはまさか……ビヨンド?

名探偵のジョージ・ジョースターの前に現れたのは、別の地球もしくは同じ地球の別時間軸から来た九十九十九……つまり、あの九十九十九か?
この偶然なのか必然なのか分からない出会いもまた、ビヨンドの仕業なのだろうか?

犯人、黒幕を生み出した環境か……うーん、負の連鎖、スパイラルに陥れば仕方ないとは言わないけど、本来はそういうのも考慮されて然るべきだと思いますよね、難しい問題だけどね。

なるほど、九十九十九曰く、2人のジョージは神(ビヨンド)に愛されているが、違う時間軸に存在する2人は並列に並べられ、比べられている……どちらが本物か証明する必要性がある…と、そういうことか。

良く言えばさっぱりとした性格、悪く言えばヘタレ根性でやや薄情……なるほど、これは紛れもなくジョージ・ジョースターの特徴だ。

まさかここでその名を聞くとはね…「吉良吉影」。

夢、ピエロでその予感はあったけど、「ラリホォ♪」で嫌でも思ってしまう……やはりお前か、デス13。
100年前のジョージが遭遇する事件だから時系列的におかしくなるので、デス13もしくは類似のスタンドは遺伝すると考えるべきか、6部で終焉した後のあり得たかもしれない可能性の世界なのかは要検証かな?

恐怖は時として人に不可思議な力を与える……耳馴染みのある言葉で言えば、火事場のくそ力もしくは火事場の馬鹿力ですね、恐怖心と誰かを護りたい気持ちは同義なのかもしれません。

そうか、「ディオ」というのはイタリア語でもスペイン語でも神を意味するのか……さすが我が神←え

杉本玲美?露伴先生と?いや、でも漢字が違うな。
あ、岸辺露伴出ます。ジョージと露伴先生がガッツリ絡みます。

露伴先生って本当によく事件に巻き込まれますよね。

ジョージ・ジョースターがどんなに名探偵であれ、この杜王町のルールの前には無価値だ。
そう言わんばかりの扱いだね、ここら辺はジョジョの読者以外には優しくない描写だ。

そして、「その名前を口にすれば殺される」というのもね、探せば狙われるそれこそが……なのだから。分かりますけどね。

露伴先生の姿が見えるジョージには玲美ちゃんの姿が見えず、露伴先生の姿が見えない不良くん達は玲美ちゃんが見える……これは?
そして、NGワードを言ってしまった不可思議くんは塵となって消える…と。
それはつまり…え?嘘でしょ?な推測をするしかない訳で……

九十九十九が言った2人のジョージについての意味が分かるキーマンが露伴先生ってのいいなぁ~
ヘブンズドアの能力なら確かにだし、露伴先生ならそう行動するだろうなっていうのも頷けます。

実質的に1部と2部の狭間の物語になりますよね、船上でのディオとエリナ、リサリサ、ジョージ(胎児)の物語……僕は圧倒的DIO派なので、これはエリナが悪いと思ってしまう。
DIO様がせっかく敬意を払って下さってるのに……それを踏みにじったのは誰だ?ってね。

そんな本音は置いといても、お嬢様気質のエリナ1人だけでは生き残れたとは思えないんだけど、こんなエピソードにしてしまって大丈夫なのだろうか?

ジョナサンは全てを包み込んでディオに対して友情を抱き、ディオは自分をここまで追い込んだジョナサンに敬意を払っているというのが僕の解釈だったので、この小説の展開は解釈違いかなぁ~と思っています。

あ、でもここの鬼畜さと甘い優しさと弱さを兼ね備えた貴重なDIOはアニメ化してほしい。
こんなん子安ボイスでやられたら間違いなくとろけます。その自信があります。

13人の名探偵達の合同会見がどう転ぶか……見ものですね、見ものっていうか単純にどう転ぶか気になる。

虹村兄弟、広瀬、重ちー……下の名前とスタンドが違うのは正式な許可が降りなかったのか、8部の影響なのか分からないけど、この世界のパラレル具合は大体分かった。

自分が変われば世界は変わる……そんなものはまやかしだ。
でも、自分が変わらなければ何も変えられないのも事実。
ジョージは少し成長したと思います。
少なくとも嫌味を言ってくる相手を案じられる心のゆとりは出来たようだ。

鳥人間は普通に不可思議なほうじゃない?
いや、不可思議くんではなく……ややこしいな、これ。

世間は狭いね~
それを痛感するジョージであった。

まがりなりにも小説を書いたことがあるので僭越ながら言わせてもらおう……キャラクターが作者の意図とは違う動きをすること?あると思います。
どうせプロット通りにいかないならプロット書く意味ある?議論まで出ることがあるぐらい有り得る話ですね、そしてそれとは関係なく、作品の解釈は自由だと思います。
これを引き合いにすることで、ジョナサンとディオ、そしてエリナについての解釈の違いは正当化された訳ですね!やるな~、上からっぽくて申し訳ないですが、これは感心しました。

イギリスでようやく出来た友達、九十九十九との再開、謎の力でローマへ跳んでリサリサとの再開と順風満帆に見えてその実、怪奇事件に巻き込まれていた?
これはジョージに反抗を擦り付けようと計画されたものなのか、もう1人のジョージがやったのか……謎だ、これぞミステリーだ。

現代のジョージは4部だけではなく、5部の奴らとまで⁉️
これは詰め込みすぎなのでは?

この難解な事件はそもそも調書にするのは難しいこととはいえ、こんな捻曲げられた調書はアリなのか?

ダーリントンわりと好きなんですけど、イメージ的には……水瀬いのりボイス的な?小清水亜美さんボイスでもいいのだけれど。

冤罪の真の意味をここで知ることになるとは……
そうか、冤罪って真犯人が逃げおおせて犯行動機も犯行手順も何も明らかにしない訳だから、被害者の死の名誉を著しく傷付けるのか……確かに。

真犯人に関しては、まあ、そいつしかいないよな?っていうストレートなので特段言うことはないです。

ブッチとナランチャが同時に出てくるのも特殊なケースだよなぁ~と思ったり。

ドッピオ……こんな最終章付近で君に会うとは思ってなかったよ。

ジョルノお前……ファザコンの気はあったけど、まさかそこまで?



まあ、そんな感じで2人のジョージ・ジョースターの成長と人生を追いながら、原作の補完(解釈違いの可能性有り)、本来はあり得ない組み合わせの原作キャラが絡んだり、パラレルワールド感も溢れる詰め込み型のJOJOでした。

作品の特性上、まるっきり違う時代の別物語を交互に読むことになるので、やや
読みづらいです(序盤は特に)。
そのせいか、作品にアジャストさせるのが普段より時間がかかったので、僕の場合ですが、面白さを感じたのが7章ぐらいからでした。

この作品に対する批判的意見もまあ納得の内容でした。
個人的な感想としては部分的に面白かったとしか言えません。

ジョジョ独特の世界観を小説として描く+舞城ワールドという強い個性と強い個性のぶつかり合いが生む摩擦から人に勧めることは絶対にしない作品って印象でした。

それでも、自分なりに大きなネタバレをしない程度に書評としてまとめたつもりです。
再度言いますが、後半にかけて面白さを感じる場面はありましたので、全てがマイナス評価という訳ではないです。

最後になりますが、これは果たしてJOJO(ジョジョ)なのか?についての個人的な見解ですが、ジョジョとは言えない。これが答えです。
ジョジョのエッセンスを取り込んだ舞城作品と考えるのが妥当だと思います。


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