神黎の図書館

漫画・小説・映画・アニメ・ドラマを主観によるグラフ+点数+批評+感想を綴り、作品の評価をあらゆる形で視覚化したブログです。有名な作品から掘り出し物的な作品まで生涯の内になるべく多くの作品に触れて伝えていけたら本望です。

恋に燃える少年の野球部入部試験劇場『Mr.FULLSWING』

Mr.FULLSWING(ミスターフルスイング) 未完結セット(ジャンプコミックス)
Mr.FULLSWING 文庫版 コミック 全15巻完結セット (集英社文庫)

・タイトル

Mr.FULLSWING

Mr.FULLSWING コミック 全24巻完結セット (ジャンプ・コミックス) [マーケットプレイスコミックセット]

・本の概要

猿野天国は十二支高校1年B組15歳、彼女いない歴15年、無茶を繰り返すパワフルバカ。
入学早々、野球部のマネージャー鳥居凪に一目惚れし、全く野球経験がないのに野球部に入部…しようとするが、なんと今年から入部試験が導入された!?

・著者情報

鈴木信也(すずき しんや)

生年月日 1975年6月11日
出身地 神奈川県平塚市
職業 漫画家
活動期間 1998年~
ジャンル 少年漫画
代表作
Mr.FULLSWING

絵は幼い頃から好きで描いていたが、当時は漫画家になろうとは思っていなかった。
高校入学時にテニス部に入部するも、骨折により断念せざるを得なくなってしまい、その後に本格的に絵を描くことを始めた。

当時は原作担当の実兄との共同制作で漫画を描いており、初作品「自作のロボットを戦わせる科学部の話」を実兄が『ジャンプ』の編集部へと持ち込みしたことがきっかけで、漫画家を志す。

『ジャンプ』は原稿返却をしないため、「原稿は自分の手元に置いておきたい」との理由で『週刊少年サンデー』に投稿先を移し、高校卒業と同時に入賞。
その後、しばらくは『サンデー』でアシスタント業に勤しんでいたが、「実際に自分の描いている作品はジャンプ的である」という自己矛盾を感じ、再び『週刊少年ジャンプ』に原稿を持ち込む。

『ジャンプ』では1998年『赤マルジャンプ』WINTERにて「鉄条 -TETSUJO-」でデビュー。

Mr.FULLSWING』が「主人公・ストーリー共に『自分が描きたかったもの』に出会えた作品」であるとのこと。

和月伸宏の元アシスタント。
和月伸宏のアシスタント仲間だけでなく、岸本斉史島袋光年とも親交があり、『Mr.FULLSWING』22巻のおまけページ「ミスターフリートーク」にて和月とアシスタント仲間と共に熱海旅行へ行ったことが記されている。
尾田栄一郎からの愛称は「信也っぽ」。

趣味はゲームで、単行本のおまけページやブログに於いても、度々ゲームの話題が出てくる。コミックス内で自分はオタクであると書いたこともあり、「小学生の頃に徹夜で『ドラゴンクエストIII』をやっていたら、朝起きて来た親に、ファミコン本体をカセットが入ったまま窓から放り投げられた」というエピソードがある。

好物はマグロ、納豆、ナス。

・点数 72点

ストーリー☆☆
画力☆☆☆
キャラクター☆☆☆☆☆
設定☆☆☆☆
没入感☆☆☆☆

・評価
ギャグに走りがちな点、野球の専門的な知識としても一昔前な点から、改めて読んだ場合、決して分かりやすいとは言えないというのが正直な感想ですが、純粋なお話の面白さで言えば結構好みでした。
技術と根性論の間、よかったです。

全体的に見れば、少々粗っぽさのあるギャグテイストの画風だと思います。
が、ここぞの時の決め方はギャップも相まってよかったです。

とあるルールの関係で、主人公チームの将来的なレギュラーが読めてしまう仕掛けが少々残念ではありますが、それでも、脱落していく子達も含めてそれぞれに与えられた役割は大きく、いろんな意味で個性の集まりのような動物園やサーカス的な派手さと楽しさがありました。

基本ギャグに走る特徴があるので満点ではないものの、思ったよりはちゃんと作り込まれて設定、伏線がありました。

中弛みとまでは言わないにせよ、終始熱中したとは言えないので、ここも満点はつけられませんでした。
満足感や多幸感はありました。


以下、商品リンクを挟んで、内容に触れつつ、個人的に感じた感想を書いています。
ネタバレが気になる方はご注意下さい。


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Mr.FULLSWING 第1球 (SHUEISHA JUMP REMIX)
Mr.FULLSWING 第2球 (SHUEISHA JUMP REMIX)
Mr.FULLSWING 第4球 (SHUEISHA JUMP REMIX)
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・感想
見事なまでにスポーツ漫画とギャグ漫画を融合した形の作品でした。
面白さと斬新さのバランスが良く、興味深い部分も多くありました。

☆を半分にする制度を採用してたらストーリーは3.5で総合得点が98点だったかもしれません。
が、スポーツ漫画としての部分とギャグの部分がバランス良すぎて、今そのギャグいらない。とか、シリアスとギャグの温度差に萎えるタイミングがあったので、個人的にはやっぱり真ん中ぐらいの評価になっちゃうんですよね~ストーリー。(前採点方式での話)

内容について触れていますと、2000年代の野球って感じでした。
今でもわりと手こずる球種や投げ方だとは思いますが、そこまでメジャーリーガーが日本野球界に来ることもなかった時代からすれば完全なる魔球に見える球種がたくさん出てきて見応えがありました。

カットボールやスプリット、数段階曲がる変化球や変則的な投球フォームもあれば、純粋な速球こそが高校野球では魔球というシンプルな考えにも対応したり、かといって少年ジャンプらしさも忘れない見事な作品でした。
そういう意味でもバランスのいい作品だと感じました。

そして、概要にもある通り、主人公の猿野天国は、一目惚れした女の子の為に野球部に入り、ド素人ながら規格外のパワーを武器に奮闘します。
荒削りながらも初めてバットを持った日にフルスイングで場外ホームランをかっ飛ばすパワーと、お調子者ならではの口八丁の軽々しい部分と泥臭い熱血な部分が混合されて憎めないウザキャラへと仕上がっています。

チームメイトというかレギュラー陣は学校名がヒントですね!
もう少し言うと、「猿野」がヒントです。

持ち前の明るさと、たまに入るネガティブさもとい、ブラックジョークで終始天国ペースで話が進むのは作品の長所であり、短所でもあります。

そして、実際に猿野天国や一部のチームメイトやライバルは凄絶な過去を背負ってたりもします。
そこも見所だと思います。

そしてそしてそして、オリジナリティの項目がめちゃくちゃ光ってるの気になる方がいましたらお待たせしました!
僕がこの作品で最も評価した部分が、「真の意味で高校最強チームを決める戦い」です。

一般的な頂点を決める夏の甲子園も勿論ありますが、都道府県の学校数の差を理由に「各都道府県別の選抜チーム」で戦う大会が開催されます。
監督は公平を期す為に高野連から派遣、先日まで完全に敵だった選手との共闘、甲子園での雪辱を果たす為に燃える選手、チーム内外問わない因縁etc.

本当にドラマ有りなので、このシステムは他作品や現実でも取り入れてほしいなぁ~と思ったぐらい好きでした。
これがあったからこの作品に対する評価が高いって言っても過言ではないぐらいです。

ちなみに、ヒロインである凪さんの実兄がライバル校として出てくるので、そこら辺のドラマも面白かったです。

個人的には面白い作品でしたが、正直クセが強めなので万人受けするとは思ってません。
でも、野球好きならちょっと読んでほしいかなぁ~という作品でもあります。
判断はお任せしますということで!

最後に重ねて言いますが、良くも悪くも総じてバランスは良かったです。


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