・タイトル
裁判長!ぼくの弟懲役4年でどうすか
・本の概要
作者の片割れ、作画・漫画担当の松橋氏の実弟が逮捕された。
漫画が軌道に乗り、実写ドラマの放送直前の身内の不祥事を被告人の家族目線で描いた業界初の問題作。
・著者情報
松橋犬輔(まつはし いぬすけ)
出身地 神奈川県横浜市
職業 漫画家・イラストレーター
活動期間 2007年~ジャンル 少年漫画
代表作
『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』
・点数 92点
ストーリー☆☆☆☆☆
画力☆☆☆
キャラクター☆☆☆☆☆
設定☆☆☆☆☆
没入感☆☆☆☆☆
・評価
登場人物は実在人物且つ正真正銘の作者の等身大とその家族がメインになるので役割も明確であり、個性も十分。
松橋さんの事実を抽象的に抜き出す能力の高さを見ました。
実際に起こった裁判という中でも興味本位や仕事と割り切れない身内の不祥事の裁判と加害者家族と職業上の立場と合わさって凄いことになるのがこの作品です。
後は自分で見るか、後述の内容に触れた感想部分を見ながら判断して下さい。
個人的にはこれを描いた松橋さんを称賛したいです。
・感想
本編の主人公のキタオでもなく、原作者の北尾さんでもなく、漫画の作画担当の松橋さんが主人公の物語です。
概要からも察せられる通り、これはなかなかヘビーです。
しかもドラマ化直前の事件だったのか……いつならいいという訳ではないですが、よりによってのタイミングだったらしい…と。
「例えるならウシジマくん」って言ってる時点で普通のサラリーマンじゃねぇよww
同じ人物を同じ環境で見てても兄目線と親目線で捉え方がまるで違うのはリアルですね、いやリアルな話なので当たり前かもしれませんが。
危機感とか緊張感ないからこういうことになったんだろうなぁ~という印象です。
なんかケンシロウがいてはるww
そういや北斗のイチゴ味で等身大ケンシロウフィギアがあるとか言ってたような気がしますね、そういうことか。
弟の裁判を傍聴しながら昔を思い出すってのは泣けますね……
いろいろ考えさせられる内容なんですけど、個人的に思ったのは、回想で思い出す弟さんの素直な幼少期と小4ぐらいで危ないグループと関わっていたのがどちらも本当なら素直だった頃に兄に蔑ろにしたり、邪険に扱ったことも影響してるんじゃないかなぁ~?
母子家庭なら長男に父親を求めたのかもしれないし……
そういうことも考えさせられました。
証人尋問の時のお母さん気の毒すぎて辛い……
裁判中の人事異動は致し方ないのかもしれないけど、腑に落ちない部分は正直あります。
身内が被告人で長期の裁判、傍聴し続けた兄弟。
だからこその皮肉めいた結末……これがリアルなのか、今までのシリーズより断然説得力はありました。
ただ、この末弟さんはそこまで悪く見えなかった(罪ではなく性格的に)というか感じなかったので、そこら辺はあえてぼかして漫画的に面白くしたのかどうかは気になるところではあります。
愚直だとは感じましたが、喩えられたほど悪に感じなかったので……
ある意味誰しもに可能性がある話だと思うので、考えるきっかけにもなるという意味でもこの作品はわりとオススメです。
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