神黎の図書館

漫画・小説・映画・アニメ・ドラマを主観によるグラフ+点数+批評+感想を綴り、作品の評価をあらゆる形で視覚化したブログです。有名な作品から掘り出し物的な作品まで生涯の内になるべく多くの作品に触れて伝えていけたら本望です。

魔王 JUVENILE REMIX 第7巻

魔王 JUVENILE REMIX(7) 魔王 JUVENILE REMIX (少年サンデーコミックス)

・タイトル

魔王 JUVENILE REMIX 第7巻

・点数 100点

ストーリー☆☆☆☆
画力☆☆☆☆
オリジナリティ☆☆☆☆☆
テンポ☆☆☆☆☆
熱中度⭐⭐☆☆☆

・本の概要
・夜光
・蝋燭
・刮目せよ!!
・戦場
・対決
・消灯
・じゃんけん
・リスク
・当たり
・危機の実感

・感想
ちっぽけな力……確かに僕も最初はそう思ってました。
でも、腹話術は凄い力だよ、人を動かせるということは使い方によっては支配の力に成り得るのだから、短期間で多用すれば副作用があるのは不思議ではない。

2巻の能力把握の実験の時はそうでもなかったから、力の使い方に比例するのかな?

雀蜂ちゃんが犬養さんの僕に(-ω- ?)🤔
多分、この演出こそが作者から読者への挑戦状というか、「考えろ」ということだと思う。
そして、答はすぐに出してくるから疑問を持つこと、持ったらすぐに考えること、を投げ掛けてるんだと思う。
個人的な解釈ですが。

その全てを前座に大物としての格を見せ付けてくる演出で犬養さんを押し上げて物語を盛り上げる技術が凄い。脱帽ですわ。

腹話術の副作用で……ってのは予想してたけど、直接対決が圧巻の描写で息するの忘れてた。
これも副作用か⁉️←違う

第一部 安藤 完
っていうのは結構インパクトあるけど、第二部の主人公も安藤ですよね?ね?あれ?違うの?

腹話術の次はじゃんけんに絶対負けない力か……腹話術が≒支配者の力だったから、じゃんけんに負けないは≒先見者・予知者みたいな感じになるのかな?

死の世界への入り口への切符を前に一瞬迷った後にじゃんけんに勝てば寄越せとな?
絶対に負けないのにあえて……か、それが安藤くんの覚悟か。

岩西さん!と……まさかの蝉くん!もう出ないかと思ってました。
こんなにキーマンにされてるとは最初は予想しなかったなぁ~

ロシアンルーレット……じゃんけんに負けない力……あ、嫌な予感する。
あったな、先見以外にも「その可能性」が。

当たりと分かってて顔色1つ変えないで……何なら哀しくも笑ってるようにさえ見える表情で引き金を引ける安藤くん強い。
いや、正確には強くなった……か。

犬養さんが政治の世界にまで手を出すとなると……確かにそれは一悶着、二悶着ありそうだ。

そして、人間というのは「頭では危険を察知していても本当の危機なんて意外と感じてない」というのは大抵の場合イエスで当てはまると思う。

大きな台風が来て、中継のニュースで「外は危険」だと認識して部屋に籠ったとしても、雨風の音がしなければ案外覗くというか様子を見ようとするかもしれない。
そこで飛ばされた枝や看板で怪我して初めて「こりゃひどい台風だ」と実感するのだ。
という例え話が非常に分かりやすい。

今の(僕がこのブログを書いている時点での)ご時世で言えば、新型コロナウイルスがまさにそれですよね、治療薬が完成する前に進化を続けるウイルスに対して人類は後手に回っている現状で、インフルエンザと同等だからただの風邪だ。と甘く認識し、かかったり移したりすると後悔の念に駆られる。みたいなのをよく見受けます。

そもそもインフルエンザでも学級閉鎖は起こってたし、その時期は外出時にマスクをするのは珍しくなかったはずなのに、それを忘れてしまっている国民の多いこと……っていうね。

それそのもの以外にも、蔓延してたら医療崩壊するから病床使用率で一般の診療に支障が、とか元々の掛かり付けの病院や先生に診てもらえない、緊急性はないものの、放っておけば命に関わる手術でも簡単には組めなかったり、結構な大事なのにそこまでは考えられない人が意外と多い。

とか、国葬反対とは言うけれど、たかだか1人20円程度のことで国際的に有名で最も長く日本を仕切った人の国葬を国民の総意として拒否すれば、外交の機会を失う上に日本人は意外と薄情だ。と世界に知らしめることになる。
海外に対して今の日本の価値を示せなければ円安は止まらない。

中途半端な正義感やら差別心であの国とは関わるな!を仮に実行すれば、輸入頼りの日本は果たしてどうなるのか、物価の値上げは止まらない。

等々の負のスパイラルも国民それぞれが高い意識と危機感を持って政治にもきちんと向き合っていれば多少は防げたかもしれないのに、この国の国民性は責任転嫁はするが、揚げ足取って功績は無視して失墜させることに悦びを感じてる人が多いんだろうな。ってここ数年はつくづく思います。

悪いことは悪いし、償うべきとこは償うべきだけど、過ちを一生赦さない。みたいな国にしたいのであれば、恐らくほぼ全ての大人はゲームオーバーだと思う。
そんなことを思いながら、この魔王を読んでいます。
2022の夏の終わり。

話はだいぶ逸れてしまいました。不快に思われた方はすみません。
でも多分、ここで不快に思う人は魔王という作品を読むのに適してないので止めたほうがいいです。

読めたとしても、犬養さんの駒である有象無象と同じ、注文の多い料理店の主人公達を嘲笑ってバカにしてるわりには自分も全く同じ事をしている愚かな人種、そして指摘されるとやたらキレる。
そういう枠組みだと思います。

別に僕は自分の意見が正しいとも思ってなければ、受け入れろとも思いませんが、納得は出来なくても、「確かに人間にはそういう一面があるかもしれない」とか、「言われてみれば自分もそうだったかも、気を付けよう」と思った方向けの作品、それがこの『魔王 JUVENILE REMIX』です。

特に後者は、これまではそうだったけど、1つのきっかけでそこから脱して一歩を踏み出し、成長した安藤くんと同じ可能性も高いので、読む価値は存分にあると思います。

そして、この7巻では、

「実際に痛い目に遭わないと、誰だってそれを認められない」

そして、

「痛い目に遭った時にはもう手遅れ」

という事が示唆されています。
それも分かる。



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