・タイトル
俺はまだ本気出してないだけ
・本の概要
「俺は漫画家になる」と、40歳で会社を辞め、夢を追いかける生活に入った男・大黒シズオ。
父親からは顔を見るたびに説教され、幼馴染みからは本気で心配され、17歳の娘に温かく見守られながら、マンガ執筆とバイトとサッカーの日々。
そんなある日、バイト先のハンバーガー屋にちょっとした問題児が入って…。
・著者情報
・点数 92点
ストーリー☆☆☆☆☆
画力☆☆☆
キャラクター☆☆☆☆☆
設定☆☆☆☆☆
没入感☆☆☆☆☆
・評価
お金のかかる年頃の娘をシングルファーザーでありながら、40歳を機に脱サラして夢追い人(漫画家)を目指す。という変化球のコメディと人情が混じった名作。
テーマに対してのブレも一切なく、奥深さの成分も強めだったので、想定以上に楽しめたというか、心に刺さりました。
30代頃から刺さる作品かも?
決して下手ではない、味のある画です。
悪くないだろう。(ぺこぱ風)
そこまで画で売ってない作品であることや、時々、劇画寄りなタッチやいつもとは異なる手法で心情に訴えて来ることがあるので、そういう部分も加味して、画力の項目は標準点にさせてもらいました。
ダメダメなんだけど、深いことを言ったり、本人の意図とは違っても、人生に役立つヒントになるような発言をするシズオさんを含め、厳しく言いつつも見守る家族や、振り回されながらも良き人間ドラマを生む友人や後輩と関係性が素晴らしかったです。
思わずホロッと泣けるほどには感情移入出来るキャラクターも作品の魅力の1つです。
「40歳で脱サラして漫画家になった」ではなく、「漫画家になろうと脱サラした40歳」なところがポイントであり、そこから2年経っているのが本編の時間軸ではありますが、年下の上司のいるバイト先で働きながら連載を目指す中年男性の奮闘を描いてる部分は斬新だと感じました。
続きが気になる、思わず続刊をそのまま手に取る、クライマックスの手が止まらない感じはまさに没入感を満点付けるに値する内容だったと言えます。
そして、実はこの作品を読んだことで、僕の漫画に対するレビュー、書評ブログは完成形を迎えることが出来ました。
いろいろ着想を得ることも出来た実りある時間でした!
以下、商品リンクを挟んで、内容に触れつつ、個人的に感じた感想を書いています。
ネタバレが気になる方はご注意下さい。
・感想
学生の娘がいるのに40歳で脱サラして無謀な挑戦をするテーマに対する賛否はあると思うので、そこに関しては何とも言えません。
が、個人的には、40を節目に自分と向き合ったシズオさんを尊敬します。
自分と向き合うのって凄く難しいと思うので。
若さは将来性、年齢は経験値
というのは、理屈としては分かってても、こういう形で演出されると、よりグッと来るというか、改めて刺さります。
そして、人生を50年から100年に……ではなく、人生が24時間だとしたら、何気なくあっという間に過ぎているように感じていた1年の重みは相当である。という事実と発想に驚愕しました。
全5巻というのも読みやすくて良かったです。
手軽に手を伸ばせる巻数でありながら、心に刺さる、大人になってから影響を与えてくれた良き作品に出会えました。
この出逢い、巡り合いに感謝(^人^)です。
大袈裟ではなく、心からそう思える幸せを得られた作品とも言えます。
興味のある方は是非!
どうぞよしなにm(__)m
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