神黎の図書館

漫画・小説・映画・アニメ・ドラマを主観によるグラフ+点数+批評+感想を綴り、作品の評価をあらゆる形で視覚化したブログです。有名な作品から掘り出し物的な作品まで生涯の内になるべく多くの作品に触れて伝えていけたら本望です。

束の間の一花 第1巻

束の間の一花(1) (KCデラックス)

・タイトル

束の間の一花 第1巻

点数 100点+

ストーリー☆☆☆☆
画力☆☆☆☆
オリジナリティ⭐⭐☆☆☆
テンポ☆☆☆
熱中度⭐⭐⭐☆☆

・本の概要
・くたばり損いだ
・割とガチでそう思うのだ
・ひと息・昼休み
・居眠り
・もう無理だ
・雨の日
・やな感じ
・知らねーけどっ!!
・休日
・だから彼女できないんですよ
・今までありがとな
・霖雨
・まるで夢みたいだ
・じゃあどうすればいいんだよ
・遅刻
・1年生最後の日
・去年の夏だった
・花明かり

・感想
最初の時点で2年の余命宣告されてから3年ってちょっと辛そうな予感が……

ただ、主人公の女の子が明るそうなのでトントン?
能天気を褒め言葉として捉える性格は嫌いじゃない。
だから、「2年なんてあっという間じゃない」は深刻な場を和ませる為に心から言ったんだろうな。
あ、ヤバい、もう泣きそう……

覇気のないぶっきらぼうな大人…という第一印象を秒速でぶっ飛ばした優しい先生でした。

義務感とか迷惑とかそんなのではなく、喜ばれたくてやった。という善意が真っ直ぐで心地いい。

普段は乗らない各駅停車の電車に乗ったから偶然出会えた。
しかも先生も病気で病院通いだった……不謹慎かもしれないけど、それは確かに運命かもしれない。

「病は気から」というのはあながちでたらめでもない。
実際に精神的潤いから余命より長生きする症例はあるし、逆も然り。

そして、一花ちゃんと萬木先生の出会い方は端から見てても運命的に感じます。

おまけの間話の2人の関係性が素敵すぎて好きです。

現在の2人の会話の中で、先生の病気が垣間見えた気がします。

うーん、切ない。というかこの世の残酷さを目の当たりにしたというか……そんな感じです。
折れるなよ、一花ちゃん。

病気のことは友達に言えないし、恋のことは親に話せない。
としたら必然的に弟か~
弟の身からしたら姉ちゃんのそういう相談は嫌だなww

勉強好きな人が勉強の為に動画見すぎて通信制限になるの面白いし、機械音痴だから自分じゃどうしていいか分からないのも面白い(笑)

あ、姉ちゃん?思春期の弟の部屋に無断で勢いよく入るのはダメだよ?

タラバガニはカニではなくヤドカリの仲間……なんか聞いたことあるけど、忘れてました。

「だから彼女できないんですよ」の回好きです。
先生がモテない理由が詰まってて、それでも一花ちゃんは嬉しくて安心してたんだろうなぁ~というのが詰まってて好きです。

「今までありがとな」の回も好き。
一花ちゃんの想いが全部詰まってて、届いて来ました!

幸せだけど辛い。
恋愛とはそもそもその両面を兼ね備えてますが、この2人の場合はさらに特殊だからなぁ~
こうなるともう一花ちゃんは能天気ではない。

嫌だもう見てて辛い……そう思っちゃったんだろうね、弟くんは。
家族の感情と本人の意思、難しい問題だ。

「1年生最後の日」はおまけエピソードだから油断してたら数ページで心抉られました。辛っ!

こうなるぐらいなら……
たらればの連続だけど、伝えるべき、伝えないべきも含めて難しい問題だと感じました。

それぞれの立場で考えがぐるぐるしちゃうのでもどかしい……。

特に近しい人が闘病中の人は読みながらいろいろ考えると思いました。


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