・タイトル
拳闘暗黒伝セスタス
・本の概要
紀元54年、ローマ帝国の最下層「拳奴養成所」。
ここに身を置く少年セスタスは、生き残る為に戦い続ける運命だった……。
・著者情報
・点数 72点
ストーリー☆☆
画力☆☆☆☆
キャラクター☆☆☆☆
設定☆☆☆☆
没入感☆☆☆☆
・評価
ちゃんと理解出来れば面白い話ではありますが、古代ローマや拳闘絡みの馴染みの度合いによって変わりますし、ストーリー自体が万人に分かりやすいとは言い難いので、辛口評価になりました。
旧採点方式(個人的な好み具合)では☆4つ評価でしたので、半減となりました。すみません。
拳闘と奴隷で拳奴となる歴史の闇は興味深いんですけどね、そこら辺はタイトル通り、暗黒伝です。
アクション漫画と歴史漫画の組み合わせとしてそれなりに上質であると判断しました。
画としては読みやすかったです!
皇帝ネロというカリスマと奴隷のセスタスの実質W主人公の対比は良かったと思います。
ローマと拳闘と格闘技の歴史を扱った漫画なので深いです。巻末に参考文献も記載されているので、合わせて読めるのも魅力です。
反して、膨大な設定を活かしきれてない部分も見受けられるので、そこが残念な部分であり、減点箇所です。
僕は原則として古代ローマと皇帝ネロへの興味が尽きないので、そっちの意味でも結構楽しんで読みました。
設定やストーリー構成が凝っているので、なかなか読み応えもありました。
この項目での減点は期待を込めてのものと思ってもらえれば。
以下、商品リンクを挟んで、内容に触れつつ、個人的な感想を書いています。
ネタバレが気になる方はご注意下さい。
・感想
三浦さんと森さんの友人でこの作風だと正直比べてしまいそうになりますが、その気持ちはグッと抑えました。
完結作品と言えど、第一部という扱いで物語は完結してないのでお預け感を食らってしまうことと、詰め込みすぎたことによるところにより主人公おいてけぼり感が否めないのが欠点というか難点ですね。
さてさて、この作品の魅力についてなんですけど、まずは格闘技の始祖たるセスタス(分かりやすく言えばほぼルール無用のボクシングです)、皇帝ネロを主要人物にすることでローマの歴史も同時に描き、なおかつ主要人物のバックボーンを明確にせずに小出しで物語に合わせて伏線を回収することで、ストーリーを盛り立て、感情移入をしやすい作品です。
ごちゃごちゃしてそうです?ぶっちゃけごちゃごちゃはしてます。
正確には巧妙に繋がる伏線と、拳闘士の矜持、喧嘩屋との違い、古代格闘術ならではの闘い方並びに近代格闘技と通ずるもの、格闘技並びにローマの歴史等、盛り盛りだくさんなんでね、読み応えはあります。
そして、非常に興味深い内容でもありますし、巻末の参考文献リストもありがたいですよね、この文献を読んでこう捉えたのか~とか分かりますもんね!
体格で劣るセスタスが速度と正確さによる手数と急所狙いの鮮やかな戦闘スタイルが魅力的なんですけど、階級分けがされてない拳闘において力を速度で制するのめちゃくちゃ格好いいんですよ、ここマジでボクシングしてるのでボクシング漫画好きな方には試し読みでもいいからしてみてほしいです。
少年皇帝ネロが暴君に堕ちる過程もあったりするので歴史ファンというかローマファンも楽しめる内容だなぁ~と思います。
考え方と心の持ちよう次第で変わることを学ばせてもらいましたし、貴族と奴隷はどちらが幸せなのか?とか結構考えました。
自由を勝ち取れる可能性のある者と縛られる人生……うーん、難しい。
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