ひきこもりの戦い～社会復帰への道～

NHKにようこそ
- 原作:滝本竜彦、作画:大岩ケンヂ
- ・点数 72点

・タイトル

NHKにようこそ

・本の概要

ひきこもり歴4年の佐藤クンの前に立ちふさがるのは、悪の巨大組織・NHK(=日本ひきこもり協会)!?
美少女・岬ちゃんの協力で、なるか社会復帰!?

・著者情報

原作:滝本竜彦、作画:大岩ケンヂ

大岩ケンヂ(おおいわケンヂ)
1978年生まれ
出身地群馬県
別名義
大岩ケンジ
大岩賢次
職業漫画家
活動期間 2002年～
代表作
『NHKにようこそ!』
2002年の『月刊少年エース』3月号に掲載された『ときめきメモリアル3』の宣伝漫画『ステップアンドステップ』でデビュー。

・点数 72点

ストーリー☆☆☆☆
画力☆☆☆☆
キャラクター☆☆☆☆
設定☆☆
没入感☆☆☆☆

・評価
ガチクズ寄りの性格に難有りのひきこもりでエゴが強い主人公と病み成分強めのヤンデレ属性ヒロインの2人が中心なので、ストーリー的にめちゃくちゃ面白いとは思わないというか、そこの面で人に勧める作品ではない気がします。
ややピーキーな作品です。

全体的の画力というよりは、万人受けはしないであろうヒロインの岬ちゃんを如何に魅力的に描くか…の部分に全振りしてるイメージです。
実際に意図して描いてたかは分からないですが、僕にはそう見えました。

個人的には岬ちゃんが好きではありますが、彼女に限らず、登場人物の大半がクセ強なので、胸焼けする可能性もある程には濃いです(笑)
その分、ハマった場合の破壊力は凄まじいと思います。

作風もかなりピーキーなので、分かりやすさで言えば唯一の大きな欠点と言えるかもしれません。
また、人によっては絶望する可能性もあるかもしれないので、心が弱い方は読まないほうがいいかもしれません。

個人的な満足感・充足感は高いです。
が、正直、中弛み期間があるので、お世辞にも満足度100%とは言えません。

以下、商品リンクを挟んで、内容に触れつつ、個人的に感じた感想を書いています。
ネタバレが気になる方はご注意下さい。

・感想
作中のNHKは日本ひきこもり協会ですが、一部で現実のNHKさんにも触れています。
集金云々や宗教の勧誘みたいな部分は触れづらいので個人的にはノーコメントを貫きたいですが、NHKさんはハイクオリティなアニメを作ってオタクを増強させてひきこもり(予備軍含め)を増殖させる。という部分はちょっと分かります(笑)
子供向けのアニメからラブライブ!シリーズ、進撃の巨人やキングダムまで網羅しているのは強すぎるww

クズでヘタレで責任転嫁ばかりで自分より弱者には強気に出られる引きこもりといういいとこなしの主人公と、自分より可哀想な人物を見付けて、その人を救う名目で構い続けて現実逃避をしようとする自称天使のアブナイ女の子(ヒロイン)のダメダメコンビで送る底辺からの脱出劇を描きつつ、共依存をテーマにした深さも兼ね備えているので、上段の項目でコメントのわりにストーリーに高評価を付けています。

・まとめ
メインテーマとしても、裏テーマとしてもピーキー過ぎる、主人公・ヒロイン共に万人受けしないし、最後まで成長がない、それなのに作品を成立させてしまう、綺麗にまとめた技術にただただ脱帽しました。

最後に
共依存って怖い。

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