神黎の図書館

漫画・小説・映画・アニメ・ドラマを主観によるグラフ+点数+批評+感想を綴り、作品の評価をあらゆる形で視覚化したブログです。有名な作品から掘り出し物的な作品まで生涯の内になるべく多くの作品に触れて伝えていけたら本望です。

失われた大切な人との再会、そして思惑が交錯する『BLOODY MONDAY Last Season』

BLOODY MONDAY ラストシーズン コミック 全4巻完結セット (週刊少年マガジンKC)

・タイトル

BLOODY MONDAY Last Season

・本の概要

魔弾の射手との戦いの後、大切な人を失い、行方不明になった藤丸。
あの事件から1年、東京で開催される12ヵ国会議の警備に繰り出された『THIRD-i』
首相の孫とその同伴者として音弥と遥も参加していた。
しかし、会場は仮面のテロリストによって占拠されてしまう。
今ここに、ファルコン復活。
それぞれの思惑が交錯する衝撃のラストシーズン!!

・著者情報

原作:龍門諒、作画:恵広史

龍門諒樹林伸の別名義。
単独はもちろん、ユニット等、様々な形で活動をしている作家です。

代表作
金田一少年の事件簿』、『探偵学園Q』(天樹征丸名義)、
サイコメトラーEIJI』、『クニミツの政』、『シバトラ』(安童夕馬名義)、『GetBackers-奪還屋-』(青樹佑夜名義)、『エリアの騎士』(伊賀大晃名義)、
神の雫』(亜樹直名義)etc.

恵広史(めぐみ こうじ)
生年月日 1981年2月1日
出身地 石川県金沢市

職業 漫画家
活動期間 2002年~
代表作
BLOODY MONDAY

受賞
第68回少年マガジン新人漫画賞入選(2002年)

代々木アニメーション学院東京校在学中の2002年、『HALLOWEEN OF FULLMOON』で第68回週刊少年マガジン新人漫画賞入選を受賞し、デビュー。

自身は女性漫画家であり、4コマ漫画家のヒロユキは実弟
ヒロユキが『週刊少年マガジン』誌上で『アホガール』の連載中に恵が『ACMA:GAME』の連載を開始したことで一時的に姉弟揃って同誌で連載を行ったことがある。
大きくはっきりとした目を描くのが全体的な特徴で、執筆する作品に巨乳の女性キャラクターが多く登場することも特徴。

・点数 96点

ストーリー☆☆☆☆☆
画力☆☆☆☆
キャラクター☆☆☆☆☆
設定☆☆☆☆☆
没入感☆☆☆☆☆

・評価
season2から更に1年後の世界です。
ややこしいけどややこしくないのがこのラストシーズンです。
触れるとネタバレになるので、ストーリー面の良さは後述で。

最新のBLOODY MONDAYと比べると明らかに成長している成長期の少年少女のビジュアルがわりとよかったという印象を受けました。

season1からseason2へ、そしてラストseasonへ繋がる設定・キャラクターの伏線がわりと好みでした。
そこら辺もネタバレになってしまうので後述で。

3部作全てを読んだ上で、推しキャラが存在することも前提なので、必ずしも一致するとは言えませんが、読み終わりの満足感は高かったです。

以下、商品リンクを挟んで内容に触れつつ、感想を書いています。
今回は、見所を書きつつなので、ネタバレが含まれます。見る場合はご注意下さい。


BLOODY MONDAY ラストシーズン(1) (週刊少年マガジンコミックス)
BLOODY MONDAY ラストシーズン(2) (週刊少年マガジンコミックス)
BLOODY MONDAY ラストシーズン(3) (週刊少年マガジンコミックス)
BLOODY MONDAY ラストシーズン(4) (週刊少年マガジンコミックス)


・感想
いろいろ悩んだんですけど、今回は少しだけネタバレするスタイルでいきます。
あらかじめご了承下さい。


まずは設定から。
Season2から1年後です。
国際的信用ががた落ちしたにも関わらず、わずか1年で首脳会議を開けるほどに信頼を回復させた祖父の政治家としての手腕を誇りに思い始めた音弥。

そして九条邸で1年居候したお世話になった遥がしれっと音弥のパートナーに⁉
遥ちゃんも気付けば大人になったもんだ。いや、年齢的には高校生ぐらいなんだろうけど。



さて、与太話でスペースは空けましたのでここから先はネタバレありきで書いていきます。

見所その1.
ファルコンvsTHIRD-i
Season1、Season2と共に戦った古巣のTHIRD-iが相手でも容赦なく圧倒的速度でシステムを奪い取った藤丸のテロリストデビューの瞬間は格好良かった。
悪役になると顔つきも言葉遣いもやさぐれて闇堕ちのお手本みたいな状態でした(笑)
もちろん、彼なりの理由はちゃんとあるのでそこも含めて見所です。

見所その2.
かつての敵との共闘
これはほんと熱かったですね、ええ、そうです。ファルコンとJがタッグを組みます。
Jだけではなく、あの一派が丸々味方ってまあまあ心強いですよね!

見所その3.
藤丸と音弥
幼い頃からお互いを信頼し、困難な道程も2人で乗り越えてきた無二の親友の2人。
しかし、藤丸は音弥にも遥にも内緒で独断でJと行動を共にしていた。
一方で音弥が付いていながら遥を危険な目に遇わせることに憤りを感じる藤丸。
兄弟の因縁、兄妹の愛情、友情と信頼という名の繋がれた鎖……2人の友情は引き裂かれてしまうのか⁉

見所その4.
安定の折原センセ
何がどうあっても必ずファルコンの敵として出てくるこの人は噛ませとしても見てて安心します。

見所その5.
ストーリーテラーの切り札
その正体もサプライズですが、その行動に普通に驚きました。

見所その6.
加納さんの過去
本作の隠れ主人公は加納さんだと思ってます。
詳しくは読めば分かります。


そして明かされるBLOODY MONDAYの意味。
全てが巧妙に仕組まれた世界を覆し、根本から破壊する1人のエゴイズムだった。
まあ、ぶっちゃけストーリーテラーの正体はSeason2の最後で明かされてるので書いてもいいかもしれませんが、ここは伏せます。

最初読んだときは経済の崩壊についてちんぷんかんぷんだったものの、徐々に何となく分かってきたのでちょっと勉強にもなりました。

BLOODY MONDAY』という言葉を通じてSeason1、Season2との繋げたり、なんやかんやで綺麗にまとめたラストは個人的に好きでした。
なんやかんやというとは途中のツッコミどころ満載な部分のことです(笑)

綺麗ではありますが、同時に切ない気持ちにもなりました。
藤丸くんが失ったものは大きい。
もうあの頃には戻れない。あの笑顔は見れない。
それでも前に進むしかない。何度俯いても幸せになってもいいんだよ。
っていうメッセージ性を感じました。
それが作品を読み終えた時に受けた明るい印象です。

同時にたとえ裏切られたとしても心に深い傷が残ったとしても、思い出の中ではやっぱり大切な仲間だったり友人だったり後輩だったりするよなぁ~、共に過ごした時間は失われないもの。
これが読み終えた時に沸き出た切ない感情。

異なる2つの感情を同時に抱くほどに感情移入してました。
ちょっと特殊な作品なので万人向けではないと思いますが、個人的にはすごくオススメの作品です。


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