神黎の図書館

漫画・小説・映画・アニメ・ドラマを主観によるグラフ+点数+批評+感想を綴り、作品の評価をあらゆる形で視覚化したブログです。有名な作品から掘り出し物的な作品まで生涯の内になるべく多くの作品に触れて伝えていけたら本望です。

Paradise Kiss

Paradise kiss 全5巻 完結セット (Feelコミックス)

・タイトル

Paradise Kiss

・本の概要

塾と学校の往復だけだった受験生の紫が初めて足を踏み込んだ場所はパラダイス⁉
「矢澤芸術学院」とアトリエを舞台に繰り広げられる恋とミシンとステージのハッピーストーリー。

・著者情報

矢沢あい(やざわ あい)

生年月日 1967年3月7日
出身地 兵庫県尼崎市出身

職業 漫画家
活動期間 1985年~
ジャンル 少女漫画
受賞
第48回小学館漫画賞(2002年)

1985年、『りぼんオリジナル早春の号』に掲載された『あの夏』で活動開始。
2002年、りぼんマスコットコミックス付属『Cookie』の『NANA -ナナ-』で第48回小学館漫画賞受賞。
NANA-ナナ-』は『りぼん』姉妹誌の『Cookie』で連載し、2009年6月29日に急病のため雑誌『Cookie』26日発売号から、連載中の『NANA -ナナ-』を休載。

少女漫画が専門。個人事務所は有限会社矢沢漫画制作所。

ペンネームの苗字「矢沢」は、敬愛する矢沢永吉から。下の名「あい」は本名の「愛」を平仮名にしたもの。

猫を飼っている。

趣味はおしゃれで、被服学校に通っていたこともあり、「漫画家になっていなかったら絶対スタイリストやっていた」と語る。

THE YELLOW MONKEYDREAMS COME TRUEJUDY AND MARYのファン。

・点数 76点

ストーリー☆☆☆
画力☆☆
キャラクター☆☆☆☆☆
設定☆☆☆☆☆
没入感☆☆☆☆

・感想
「前作」がある作品なので、前作を読んでたほうが楽しめるようですが、読んでないとちんぷんかんぷんというわけではないので、そこら辺は安心して頂ければと思います。
ただし、前作との繋がりを度外視しても、ストーリーそのものが分かりやすいとは言えないかな?と思います。
言うなれば、『NANA』の音楽の部分をファッションにした作品というのが分かりやすいかもしれません。
ファッション面はサークルと商業の狭間、恋愛もやや複雑で奥深い内容でした。

最低限の感情が辛うじて分かるかな?ぐらいのやや荒らさがある。というのが個人的な印象でした。

全キャラクターが各々の役割を全うし、芸術家ならではのトリッキーな個性派揃いの作品でした。
良くも悪くも見てて色々なことを思わせてくれる主人公も含めて、くせ者揃いのバラエティーに富んだ作品だと感じました。

ややこしくなってる分、しっかりと作り込まれた設定でした。
独特な演出も含めて、面白い部分は多かったです。人間関係も含めて。

最終的に好みの終わり方だったのが大きいですが、所々で個人的に続きが気になる部分がありました。


以下、商品リンクを挟んで、内容に触れつつ、個人的に感じた感想を書いています。
ネタバレが気になる方はご注意下さい。



アニメ化、実写化共にされた人気作品ですね!
アニマックスさんやAT-Xさんのアニメ女子部でも放送された女学生にとっての鉄板作品だった作品ですね。

いろいろツッコミどころ満載の迷作?でした。
また、同作者の「ご近所物語」の続編という立ち位置を活かしたギミックも仕掛けられています。

作中で過去作の宣伝をするのはあだち充先生と同じですね!
矢沢さんのはユニークな宣伝の仕方でした(笑)

序盤の紫ちゃん(主人公)は学歴カーストで矢澤芸術学院の生徒を下に見ていたり、腫れ物扱いなんですけど、半ば強制的に関わることになり、徐々に心を開いていくストーリーになってます。

まあ、学歴カースト関係なく、個性的な変わり者揃いの面子に好き好んで絡みたがる進学校の生徒は少ないとは思いますが、僕から見れば紫ちゃんも結構ブッ飛んでるのでどっちもどっちな奇妙な組み合わせかなーって思います。

見た目や雰囲気的に関わりたくないという先入観をぶっ壊す登場人物の優しさや温かさが魅力的なところではあるんですけど、そんな人達もやはり抱えてるものはあって……

個人的にはこの作品に脇役なんて存在しない。特定の主人公は存在しない。
登場人物全員が自分の考えを持っててみんなが主人公って感じました。
そこら辺は矢沢さんの巧さなんだろうなぁ~

主要人物達の絆を深めたのはファッションと恋愛でした。
元々、芸術学校の出し物を完璧な物に仕上げる為のチームなので、デザイナー、装飾班、モデルみたいな組み合わせから心配したりされたりしながら友情が深まる。みたいな感じですかね?イメージとしては。

恋愛面は綺麗なものではない。というのも作品の特徴だと思います。
しかも少女漫画のセオリー裏切ってるっていう(笑)
そこら辺は是非ご自分の目で確認して下さい!なんて言ってみたり。

周りに流されやすい一般的な女の子が主役なので年頃の女の子は感情移入しやすいと思います。
そして親世代は紫ちゃんが不満に思っている部分も含めて母親の気持ちが分かるという2段階楽しめる作品ですね!

個人的には終わり方がわりと好きでした。
淡さと切なさは表裏一体という演出よかったです。


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おまけ

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