神黎の図書館

漫画・小説・映画・アニメ・ドラマを主観によるグラフ+点数+批評+感想を綴り、作品の評価をあらゆる形で視覚化したブログです。有名な作品から掘り出し物的な作品まで生涯の内になるべく多くの作品に触れて伝えていけたら本望です。

Vampire Chronicles: HELLSING

HELLSING 全10巻 完結セット (ヤングキングコミックス)

・タイトル
** HELLSING

・本の概要

20世紀末、英国では不可解な吸血鬼事件が頻発し、王立国教騎士団ヘルシング機関』がその対処にあたっていたが、ヘルシング本部が強襲されるなど、多大な被害を受ける。
一方、犬猿の仲であるヴァチカン及びその直属「イスカリオテ機関」と紆余曲折を経て協力関係を持ち、事件の黒幕が南米に逃れたナチス残党による組織「ミレニアム」だと知る。
ブラジルでの戦闘を経て、「ミレニアム」の正体が先の大戦末期にヘルシング機関が潰した「少佐」と呼ばれる男の部隊であることが分かる。
少佐は英国王室の会議で宣戦布告を行い、その場にいながら少佐から無視されたイスカリオテ機関は、英国とミレニアムを共に潰そうと画策する。
そして、ミレニアムは1000人の吸血鬼部隊を率いて再び英国本土を強襲。
これに乗じたヴァチカン教皇庁の第九次空中機動十字軍3000人も加わり、ヘルシング機関を合わせた三つ巴の大戦争が始まる。

・著者情報

平野耕太(ひらの こうた)

生年月日 1973年7月14日
出身地 東京都足立区出身

職業 漫画家
活動期間 1998年~
ジャンル 青年漫画、アクション・ギャグ
代表作
HELLSING
ドリフターズ

高校時代は漫画研究部の部長を務める。
専門学校東京デザイナー学院アニメーション科に入学し、同校の漫画研究会に所属。
在学中に『COMICパピポ』(フランス書院)に掲載された『COYOTE』でデビュー。

ベタを多用し陰影を強調した画、特異なデッサン・ポーズ、そして芝居がかった大仰な台詞回しが特徴。
この独特の修辞法は佐藤大輔の小説やウィンストン・チャーチルの演説などから影響を受けたとされている。

長編作品ではシリアスな物語を基本とする一方で、ネタに走った場面や短編・エッセイ風の作品も描く。

ギャグシーンなどでゲーム、漫画、アニメ、映画、音楽などの話題が唐突に登場したり、背景としてペンギン村風の光景(山や雲などに笑顔)などパロディを差し込むことがあるのも特徴の1つ。

登場人物は男女を問わず手袋・眼鏡を着用しているキャラクターが多く、巨乳、メガネ、ネコになる美少年を好む。

HELLSING』や『ドリフターズ』の単行本巻末には、近況、ブラックジョーク、ヤクザ映画などのパロディ、筆の向くままの奇声などを描くコーナーが存在する。

単行本の後書き・巻末コメントやTwitter、公式サイト・ブログなどのインターネット上では過激かつひょうきんな一面を現す。

掲示板などの質問には真摯な面もみせる反面、ネット上の煽りなどには激しく憤る人物である。公式サイト時代は怒りとともに閉鎖と再開を繰り返していた。

自らが嫌う人・物に対するバッシングは激しく、その容赦のない文面によっても話題を集める。
HELLSINGがTVアニメ化された際その出来を痛烈に批判している(後に作者の意向を反映させたOVA版が作られる)。

また、接点の薄いタレント漫画家に対して苦言が多かったり、気に入らなかったゲームに対して「コントローラー放り投げた」など猛烈に批判したり、そういうエピソードも豊富。

出身地である足立区をネタにすることが多いが、区民でもない人間からの悪評には怒りの反応を示し、「治安が悪い」などと評されたときには激怒のコメントを書き綴った。

Twitterでは、フォロワーから寄せられる「思ってたより面白くない」などのツイートへ怒りを表し、
「勝手に人のこと想像しといてイメージと違ったから嫌いってアホか」とアカウントを削除するも、数日後あらたにアカウントをつくりなおしTwitterを再開するといった過去もある。

・点数 84点

ストーリー☆☆☆
画力☆☆☆☆
キャラクター☆☆☆☆☆
設定☆☆☆☆☆
没入感☆☆☆☆

・評価
面白いと言えば面白いんですけど、分かりやすいとは言えないので、辛口めな評価で中間点です。

粗いと言えば粗いのですが、その荒々しさが逆にいい。
特に後半になるにつれ、迫力が増しているのが魅力的。

基本的なざっくりした内容が概要に書いてありますが、三つ巴の激闘なので、各々の役割は果たされています。
そんな中で、特定のキャラクターもしくは作品そのものに熱狂的なファンがいるイメージがあるので、満点評価にしました。

作り込まれた世界観とワードセンスが素晴らしい。
オシャレな上に心に刺さる海外チックな台詞回しがスルメのようにじわじわ来ます。
ややこしくはありますが、後半までちゃんと読んでれば削ぎ落とし、洗練されたシャープな感じに変わっていきます。
人間と吸血鬼の在り方の1つの答えも見えた気がします。

個人的には前半と後半で没入感に差がありますが、後半は没頭したのと、随所に学びのあるセリフが入っていたので、高評価にしました。


以下、商品リンクを挟んで、個人的に感じた感想を書いています。
ネタバレが気になる方はご注意下さい。


HELLSING(1) (ヤングキングコミックス)
HELLSING(2) (ヤングキングコミックス)
HELLSING(3) (ヤングキングコミックス)
HELLSING(4) (ヤングキングコミックス)
HELLSING(5) (ヤングキングコミックス)
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HELLSING(7) (ヤングキングコミックス)
HELLSING(8) (ヤングキングコミックス)
HELLSING(9) (ヤングキングコミックス)
HELLSING(10) (ヤングキングコミックス)


・感想
作者さんの作風の特徴のせいか若干アメリカンな印象を受けました。

非人間(吸血鬼等)や機関等が出るわりには中二病感よりかは深みのある内容だと思います。

師弟関係だとか因縁の相手だとか属する組織毎の争いだとか王道でいながら、吸血鬼と人間の関係性というか間柄がこの作品独特のものだったり、面白い!というよりは興味深い内容だった。というのが素直な感想です。

この作品を読んで、吸血鬼の本懐を知った気がします。


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