・タイトル
ウロボロス―警察ヲ裁クハ我ニアリ―
・本の概要
子供のころに最愛の人を亡くした事件を警察に隠蔽された過去を持つ男・龍崎イクオと段野竜哉。
事件の秘密を探り出すことを胸に秘め、イクオは刑事になり、竜哉は極道となった。
「法の番人」と「闇の住人」が巨大な警察機構に立ち向かう!
・著者情報
神崎裕也
出身地 熊本県
職業 漫画家
活動期間 2001年~
ジャンル 青年漫画
代表作
「ウロボロス -警察ヲ裁クハ我ニアリ-」2001年に第5回ヤングジャンプ月例MANGAグランプリにて「ツキノマホウ」が佳作と月間ベスト賞を受賞。
数度の読切を経て、2005年に『亜熱帯ナイン』で『週刊ヤングジャンプ』に初連載。妻は漫画家で同じくふなつ一輝のアシスタントだった青鹿ユウ。
・点数 96点
ストーリー☆☆☆☆
画力☆☆☆☆☆
キャラクター☆☆☆☆☆
設定☆☆☆☆☆
没入感☆☆☆☆☆
・評価
ちゃんと読めば解る仕組みにはなっていますが、心情や展開が当初のテーマと一貫してるかは微妙ラインなので、一応減点。
そういう意味で分かりやすいか、といういうのも読者次第ということになります。
心情面というか、人間の心理的な意味での奥深くはなかなかのものがあります。
主人公の二面性を存分に活かした演出が随所にありますが、それを助長させる意味でも特性にマッチした絵柄でしたし、繊細さも大胆さも十分に伝わったので、画力の面は満点の評価にしました。
対極の性格をした2人の主人公の在り方がなかなかに個性があって面白く、どちらも異なる意味でカリスマ性があると言えますので、読者同士で「どっち派?」が出来る作品です。
また、周囲のキャラクターや纏わる人物も各々が役割を遂行する重要なファクターとなっており、作品を盛り立ててくれます。
W主人公制の作品であり、それぞれがそれぞれの立場で真逆から対極の立場で同じ目的の為に動いている作品であり、本編の合間に挟まれる外伝や、過去のエピソードから見える伏線や絆等の設定の緻密さは非常に魅力的であり、好きな部分でした。
単なる復讐劇とは一味違う演出に痺れ、没頭し、最後には満足感を得たので、没入感も満点評価です。
総じて高い総合得点となっていますが、自分の好みを重視していた旧採点方式では加点も込みで100点でした。
つまり、どちらにせよ、好みの作品です。
以下、商品リンクを挟んで、若干の内容に触れつつ、個人的に感じた感想を書いています。
・感想
実写ドラマ化もされた人気作。
結末と一部設定が異なります。
ドラマの時点ではまだ原作が未完だったのかな?
個人的にはネタバレ厳禁作品だと思ってます。
それぐらいの大どんでん返しが潜んでます。
これで想像つくかもしれませんし、想定を越えた裏切りに会うかもしれません。はたまた期待外れかも?
それは最後まで読んだ方だけが分かることです。
本編の合間にサブキャラクターの外伝があるので、それぞれのキャラクターが腐らないというのが高評価の最たる理由です。
感情移入もしやすいし、イクオとタッちゃん以外の人間関係も分かりやすくなりますし、シリアスが続く場面での小休止としてもいいアクセントでした。
段野竜哉外伝で初めは誰も信じず、一人で復讐を果たすつもりだったタッちゃんがイクオと再会し、いろいろありながらもイクオを相棒と認めるまでの短編もよかったですし、それを経た2人の信頼関係が映える演出なんですね、はい。
本編はもちろん、外伝でも復讐にこだわり、復讐の為だけに生き、復讐こそが全てだったタッちゃんが選ぶ選択がまたいい。
この2人の絆こそが作品の魅力です。
そして、衝撃のラストがね、印象深いですね、最後の最後のあの演出は巧いですね、二匹の龍らしくてすごく好きでした。
いや、ネタバレしてもいいからもうちょっと詳しく教えろや。って方はお手数ですが、単巻レビューを見ていただければ幸いですm(__)m
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