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スプラウト

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スプラウト 全7巻完結 (講談社コミックスフレンド) [マーケットプレイス コミックセット]

・タイトル

スプラウト

・本の概要

仲良しの女友達がいて、年上の彼氏がいて、思いわずらうことなんてなんにもなかった高1の実紅(みく)。
だけど、ある日、突然、お父さんが下宿を始めると言い出して!?
ままならない想いが交錯する青春ラブストーリー。

・著者情報

南波あつこ(なんば あつこ)

誕生日 9月28日
職業 漫画家
ジャンル 少女漫画
代表作
『先輩と彼女』
スプラウト

受賞歴
第16回BF新人まんが大賞佳作『バランス』

・点数 96点

ストーリー☆☆☆☆☆
画力☆☆☆☆
キャラクター☆☆☆☆☆
設定☆☆☆☆☆
没入感☆☆☆☆☆

・感想
青春物語として非常に分かりやすく、恋愛模様もごちゃごちゃはしてなく、結構スッキリしたイメージです。
主人公の女の子の考え方が大きく変わるものの、作品自体のテーマは一貫していたと言えると思います。

ストレートに感情を表す子もいれば、天然で人をイラつかせる子もいる。
明るさの裏に潜んだ闇もある。
そういう表裏を表現するのが上手かった印象があり、素直に作品に入り込みやすかったです。

作品のテーマ的にもキャラクターの項目は非常に大事であり、超重要ファクターになっています。
キャラクターの個性と、果たす役割がとにかく大きい作品でした。
そこら辺は内容に触れることになるので後述で。

作品を彩るサブキャラクターも含めて、しっかりとバックボーンが描かれているのは好感が持てました。
その分、わちゃわちゃ感の中に潜むシリアスさ、絆の演出が伝わってきたので。

読み終わりに意外と感動しました。個人的に。それぐらい作品に没入していたのでしょう、自分が思っていた以上に。
普通に続き気になって続刊を手に取るのも普段より早かったですし?(ここら辺は感覚ですがw)
下宿やホームステイ、合宿やお泊まり回、シェアハウスの類いが好きな方は一定の満足感を得られると思います。少なくとも僕はそう思っています。
これを多幸感と言わずしてなんと言う?って感じで、且つめちゃくちゃ満足感を得られた作品でした。


以下、商品リンクを挟んで、内容に触れつつ、個人的に感じた感想を書いています。
ネタバレが気になる方はご注意下さい。



読み始めたら止まらなかったノンストップで読める青春ラブストーリーでした。

主人公の実紅ちゃんを含めた高校生のメインキャラクター達はストーリーの序盤ではまだまだ考え方も幼く、至らない部分というか、無神経さやエゴも目立ちます。

が、それはむしろ、青春の持つ苦い側面をきちんと描いているということなので、作品の強みであり、魅力です。

概要にもありますが、主人公の実紅ちゃんは最初から順風満帆で他人から羨まれる青春を送っています。

そこに突然、父親の脱サラ宣言からの広い家を活かした下宿の話。
寝耳に水で狼狽えるも、決まったことである以上、従うしかなく、尚且つ最初に来たのは同じ高校の同級生(イケメン)。

そこから運命の歯車が狂いだし……序盤から修羅場展開が巻き起こるスピーディーな展開。

一方、作中の要所要所で色々な活躍をするのが女子から「うざみゆ」、「天然デストロイヤー」の異名を付けられた小澤みゆき、通称みゆ。

みゆちゃんは小柄でゆるふわ美少女な上に天然でドジっ子。だけどいい子。
という男子受け満点級の女の子の為、女子から忌み嫌われ、陰口を叩かれまくっています。

気の毒が反面、本人の意図してないこととはいえ、数多のカップルの関係性を破壊している事実がある以上は仕方ないのかもしれない……
そして、そんなみゆちゃんを放ってはおけない男子。という負のスパイラルが完成する青春の内にあるドロドロも描いているのが個人的にポイント高いです。

歩けばモノを壊す。物理的にも関係的にも。
そんなみゆちゃんを終始有効的に使ってるのがよかったです。

もう一人の主人公、樽橋草平くんは爽やかで気遣いも出来て優しくていい奴。
なんだけど、それが故の罪深さはあります。
この子の存在は物語の核なので説明は省きます。

そして、作品を彩るサブキャラクター達も魅力的。

高校とバイト先の先輩且つ実紅ちゃんの恋人でもある片岡先輩。
大人な部分と年相応の部分が上手く混ざったいいポジションです。

女学院2年生の清佳さん。
作中最強のギャップ萌えお姉さん。
この人も実際に読んだほうが面白いと思うので詳細は省きます。

大学院の2年生、タッキー。
親を除けば最年長のキャラクターにして最高の賑わし担当。
タッキーがいてくれてよかったと思う場面が多々あったので、作中影のMVP。

画がめちゃくちゃ上手いという訳ではないですが、涙の描写が美しいと感じたので、僕はすごく好きな絵柄だと感じている証拠だと思っています。

普通に見れば、同居から始まる三角関係のラブストーリーではあるのですが、基本的にいい人が多いので、切なくなる場面も多かったです。


・まとめ
思春期は特に迷いがちな「恋」と「好き」の違い。
これは、嫉妬とエゴで自分を見失ったら恋という方程式なのかも?って思わせられた素晴らしい作品でした。

実写ドラマはHey!Say!JUMPの知念侑李くんと森川葵ちゃん。
それに加えてA.B.C-Zの橋本良亮くん、SixTONESジェシーくん、田中樹くん、King & Prince神宮寺勇太くんが出演しています。

余談の余談ではありますが、元ジャニーズJr.(Love-tune)の安井謙太郎くん、元SUPER☆GiRLSの前島亜美ちゃん、元Flowerの藤井萩花ちゃん(ジャニーズWEST藤井流星くんの妹)など、アイドル的な立ち位置の方々が多く出演されています。


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