※このレビューには、映画の内容の都合上、テレビシリーズのネタバレが含まれます。
ご注意下さい。
・タイトル
ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow
・点数 96点
ストーリー☆☆☆☆☆
演出☆☆☆☆☆
視覚的面白さ☆☆☆☆☆
聴覚的面白さ☆☆☆☆
熱中度☆☆☆☆☆
・評価
最初に言っておきます。
元々見るかを迷っている場合は見たほうがいいです。それぐらい僕には刺さる作品でした。
端的に言えば、最高のアニメーション映画の1つであり、満足度100%でした!
と言いつつ、この映画は結構酷評もされてるので、あくまでも意見の1つであることも重ねて言っておきます。一応。
僕の評価が個人的に高い理由は後半部分につらつらと書いてます。
ラブライブ!は初代(μ's)以外は認めない。という批判的な意見や、サンシャインも面白いけど途中リタイアしてしまった。等、前シリーズとは別の意味で苦労した『ラブライブ!サンシャイン!!』が報われた瞬間というか、後のラブライブ!シリーズへの架け橋と、Aqoursの可能性と選択を是非見て頂ければと思います。
これ以上はネタバレに繋がるので、後述で(。-人-。)
以下、商品リンクを挟んで、あらすじと内容に触れた個人的に感じた感想を書いています。
ネタバレが気になる方はご注意下さい。
・あらすじ
自分たちにとって最後のパフォーマンスの祭典「ラブライブ!」で、優勝を果たしたスクールアイドルグループ「Aqours (アクア)」。
その後それぞれ活動していた彼女たちだが、トラブルが次々と起きてしまう。そして、数々の難題を乗り越えながら、彼女たちは互いの存在の大きさに気づく。
・感想
物語としては、テレビシリーズの直後のお話です。
3年生が卒業した後、6人で新生Aqoursをやっていくことを決めたAqoursの苦労と成長を描くのがメインストーリーです。
あえて名前は出しませんが、テレビシリーズから続くライバルにして固い友情で結ばれたあの姉妹ユニットもピックアップされています。
テレビシリーズ同様、偉大な姉とお姉ちゃん大好きな妹の苦悩と葛藤を2つの視点から描き、結び付けることでとあるキャラクターの成長を演出しています。
この演出好きでした。
サンシャインを見たことある人はそれだけで分かるでしょう。
そうです、がんばルビィです。
ここら辺は中盤の後半からクライマックスにかけての見所というか、作品として最も盛り上がるセールスポイントだと思います。
実際、その成長にうるっと来ました。
個人的な話をしますと、僕は兄弟の真ん中なので、両サイドの気持ちが分かるので、この部分は本当に結構刺さるストーリーと演出でした。
そして、ストーリーの軸としてある「学園の統廃合による肩身の狭さ」というのがあります。
部活に力を入れている学校が統廃合による悪影響を懸念するのは特に父兄だと致し方ないのかなぁ~?とは思いつつ、廃校を分校にして使わせるというのはいささかやり過ぎなのでは?っていうのが最初の印象です。
そして、スクールアイドル部というのは、アイドルの特性上、ステージの上では常に笑顔で苦労も悩みも見せないもの。
という部分から、遊んでいるように誤解されがちという話は痛いほど分かります。
僕のやっている活動にも言えることなので。
そういう意味でも、非常に刺激を受ける作品でした。
父兄を納得させる為に人々を感動させるライブパフォーマンスを披露する。
そういう意味では、卒業旅行中の3年生メンバーにも降りかかる話でした。
見知らぬ男性との縁談、しかもそれは自分の自由を奪う為に母親に仕組まれたもの……そんなの認められる訳ないので、3年生チームは逃走と追跡のいたちごっこを繰り広げます。
3年生メンバーのWANTEDの張り紙や、逃走中の大胆なパフォーマンスは中盤の見所です。
ここのヒントは理事長です。
後は、中盤から後半にかけての舞台になるイタリアもヒントになるのかな?
統合先の父兄に認めてもらう為のライブパフォーマンス、
スクールアイドル活動を無駄な時間、いいことが1つもないと痛烈に批判したメンバーの母親を納得させる為のライブパフォーマンス、
卒業していく姉を持つ妹がそれぞれ在籍するユニット同士の幻のラブライブ決勝戦、
この3つのライブパフォーマンスと恒例の道中で急に歌い出す道端ミュージカルが劇場版での歌のシーンです。
母親説得のライブパフォーマンスはイタリアが舞台なので、前後も含めて綺麗です。
統合先の学校でのクライマックスパフォーマンスは、新生Aqoursの成長と新たなる門出のようなストーリー展開なのに、ライブパフォーマンスとしては9人なので、違和感はあるっちゃあります。
心は1つという演出なのは分かりますし、3年生トリオの出し方や3年生が歌っている間の6人の演出もめちゃくちゃ好みなんですけど、ストーリーの繋がりとしては少し気になりました。
本音を言えば、アニメーションミュージカルとして見ればそんなに気になる違和感ではないんですけどね、どの角度から作品を見るかで評価は変わるという一例になり得る展開ということで。
そしてそして、
統合する学校の生徒会長にして、昔イタリアに住んでいたことがある。
Aqoursのメンバーの従姉妹。
という新キャラにして映画に通して出てくるキャラクターがいます。
個人的には結構気に入ってます。
黒沢ともよさんのキャラの中で一番好きかも。
いや、バンドリのほうが上か?分からない、決められない←
でもそれぐらい気に入ってます。
この子が誰の従姉妹なのか……2人は結構似ています。同じポーズ取るし、格好いいvverみたいな感じです。
そんな彼女の挨拶は……
「ヨーロシク」(・ω・ゞ-☆
これ、ヨーロッパにもかけてたりするのかな?
この子はライブパフォーマンスにこそ参加しませんが、至るところで活躍するので陰のMVPって感じです。
そんな訳で、ここまでがあくまでも客観的に俯瞰的に見つつ、自分と照らし合わせた表向きのレビューです。
「最後に」のところにはバリバリ僕の主観による痛々しいファン全開な部分と、他作品との照らし合わせも書きたいと思います。
最後に
表向きの部分では、全員平等に接する為にあえて全てのキャラクターの名前を伏せて書きました。
が、当然ながら推しキャラはいます。
曜ちゃんしか勝たん!
まあ、僕の中ではですけどね!
真面目にレビュー書こうと思って、俯瞰センサーONで見たら、Aqoursのメンバー9人は甲乙付けがたい拮抗した魅力があるので、これは好みの問題ですね。って感じなんですけど、僕の主観をONにすると、端に居ようが真ん中に来ようが関係なく、曜ちゃんは輝いていて、浮き上がって見えるんです。
きっと、これはそれぞれのキャラに言えることであって、自分の推しキャラが輝いて見える、浮き上がって見える、それこそがラブライブ!の魅力なんだと思います。
ポーズを含めた動き、声、喋り方、全てが好きなので、劇中衣装の変化の度に、「可愛い!似合ってる!素敵だ!」って思ってました。
熱中度の加点ブーストの正体はこれです。
前作の劇場版と比べると、クライマックスの派手さはないです。というか、基本対極的ですよね、
前作の結末としては、μ'sはこのメンバーでなければμ'sじゃない。という結論からμ'sは絶頂期で終わるというまさに伝説を演出しました。
対して、サンシャインでは、メンバーの卒業後もAqoursは継続という結論を出しました。
更に、劇場版の中で、新メンバーが入ることもOKなスタイルなのが分かります。
「Aqoursは何人という決まりはない」
このスタイルを貫く子達なんだろうな、受け継がれる魂って感じで、μ'sとは違う魅力を演出している。
と、素直に感じました。
どっちが正解とかはマジでないと思います。
それぞれに覚悟がありますし、本気のアイドル活動とはいえ、部活であり、されど部活である。
というわりと深い話になると思います。
劇場版としての違いは、前作はラブライブ!の参加者であるスクールアイドル全員による圧巻のライブパフォーマンスがクライマックスシーンとしてありますが、サンシャインは表向きの部分に書いた通り、少数精鋭のユニットに注視した演出になっています。
華やかにパーっと終わるお祭り感と、成長の軌跡を辿りつつ未来への希望を描く演出というのも対極的なイメージを持ちました。
僕はどちらも好きです。
前作のアイドル像が、パワーと輝きを放てる期間は短いからこそ儚くて美しい(僕の勝手な想像です。)だとするならば、昭和のアイドルっぽくて、まさに伝説!って感じがします。
誰かが辞める時はグループの解散ってイメージもあるので。
サンシャインにおけるアイドル像は、初期メンバーから形は変わっても、グループとしての名前は残りのメンバーがしっかりと引き継いで守る。というのは平成のアイドル像って感じがします。
メンバーを増やさずに一線で輝き続けてるという意味ではももクロちゃん的な?
そんなイメージがあります。
そして、この作品の中では、「部活をやることの意味」についても触れています。
昨今は、将来的にその競技を職業とするべく、或いは五輪を目指すべく、子供の頃からクラブチームに入っている為、学校の部活動には所属しないハイスペック帰宅部が非常に多くなっていると聞いています。
それも正解だと思います。それで食っていきたいならそれはもう本気で打ち込むべきだし、五輪の狭き門をくぐりたいのなら人生を懸けなければ厳しいと思います。
ただ、学校の部活はその競技を純粋に和気藹々と楽しみたい場合や、教育の一環としての意味合いもあるので、無駄とか遠回りと言うのも少し違うかな?って思うきっかけになるかもしれない作品だと思います。
けいおん、ラブライブ!(前作)の劇場版が好きだった人はハマる可能性は高いと感じました。
あくまでも僕の主観ですが。
最後に(本当の意味で)
初めての試みでもある、表向きレビューと主観100%のレビューの二段構えでのレビューブログでした。
その影響で結構長いです。見辛かったらすみません。
そして、ここまで読んで下さった方、ありがとうございます。本当に嬉しいです。
この作品は少し期間を開けてもう一度見たい作品だなっていうのが見終わった直後の素直な感想でした。
一度二度と言わずに何度でも。
推しが可愛いなんて陳腐な理由ではなく……いや、ぶっちゃけそれもありますが。
ともかく何度でも見れて、仮にテレビシリーズを見ていなくても劇場版だけでも楽しめる内容だと思います。
ラブライブ!の特殊演出があるので、完全初見さんはびっくりしちゃうかもしれないという懸念はありますが……
冒頭に触れた通り、気になっているならとりあえず見たほうがいいです。
直接的な繋がりこそないですが、ラブライブ!の集大成にして次のシリーズへの架け橋へとなる偉大な作品です。
このレビューで少しでも作品への興味を持ってもらえたなら幸いです。
ヨーソロー(・ω・ゞ-☆
関連商品
おまけ
(脚本家の代表作)
(主要キャストの代表作)
伊波杏樹さん
逢田梨香子さん
諏訪ななかさん
小宮有紗さん
斉藤朱夏さん
小林愛香さん
高槻かなこさん
鈴木愛奈さん
降幡愛さん
黒沢ともよさん
おまけ2