・タイトル
黒子のバスケ
・本の概要
火神大我が入学先の誠凛高校バスケット部で出会ったのは、黒子テツヤという超地味な少年。
存在感もなさ過ぎる黒子に幻滅する火神だったが、実は彼は「キセキの世代」と言われた伝説の最強チームのメンバーで…!?
・著者情報
藤巻忠俊(ふじまき ただとし)
生年月日 1982年6月9日
職業 漫画家
活動期間 2006年~
ジャンル 少年漫画
代表作
『黒子のバスケ』
受賞歴
第44回十二傑新人漫画賞『黒子のバスケ』(上智)大学中退後に漫画の読切作品を投稿をするようになり、第36回ジャンプ十二傑新人漫画賞(審査員:空知英秋)にて、『GEKISHIN!虎徹』で最終候補となる。
第44回ジャンプ十二傑新人漫画賞(審査員:矢吹健太朗)に読切『黒子のバスケ』を投稿し、十二傑賞を受賞。
『赤マルジャンプ』2007 SPRINGに同作品が掲載され、漫画家デビュー。『黒子のバスケ』は2012年4月のアニメ版放送開始を機に人気が急上昇し、当時を代表するヒット作の一つとなる。
趣味・特技は「麻雀」・「ゴルフ」。
好きな漫画は『SLAM DUNK』・『ジョジョの奇妙な冒険』・『3×3 EYES』。
『SLAM DUNK』が「根底」にある者として高橋一郎と意気投合した経緯を持つ。歌にコンプレックスを持っている。
小野賢章と小野友樹と交流がありトークについて「なまぬるい」とコメントしながらも英会話のように繰り返し聞くほど気に入っているほどラジオ番組「黒子のバスケ放送委員会」のベビーリスナー。
・点数 68点
ストーリー☆☆☆☆☆
画力☆☆
キャラクター☆☆☆☆☆
設定☆☆
没入感☆☆☆
・評価
最初に言っておきますが、ちょいちょい苦言を呈しますが、個人的に好きな作品というのが前提です。
この作品はどんな人間にも必ず個性が活かせる場所がある。
ということを教えてくれる作品でもあります。
創部間もなく、3年生のいないチームであることから天才もしくは固有のスキルがあれば、即レギュラーというのも頷ける話であり、敵チームのキセキの世代(後述)は圧倒的な強さと技能を持っているので、そこも文句無しです。
中学三年間で一度も負けなかった彼等がバラバラとなって敵としてぶつかり合うこと、光と影(後述)が組合わさった時の威力など、諸々が大筋としては終始一貫してました。
画力に関してはお世辞にも上手いとは言えず、同ジャンルの名作のオマージュのところや、キャラクターの表情はGoodって感じです。
キャラクターの魅力はかなり高く、主人公を含めた七色キセキと呼ばれるキャラクター、キセキの世代の相方となるキャラクター、無冠の五将と呼ばれる存在、その他のキャラクター(それぞれの先輩や同級生または監督やコーチ)にも根強かったり、熱狂的なファンが存在する作品です。
一方で、バスケは「NBA選手なら練習などで可能」なレベルの高校生離れした凄技連発+レーザー?って思うほどに過剰表現な部分もあるので、この作品もまた、リアリティとファンタジーの融合の面白いラインと言えます。
没入感に関しては、個人的な問題でもありますが、主人公補正の度が過ぎていまいち納得出来ない部分もあったりしたので、低めの点数となりました。
以下、商品リンクを挟み、内容に触れつつ、個人的な感想を書いています。
ネタバレが気になる方はご注意下さい。
・感想
主人公の黒子テツヤはバスケが大好きな子で、居残り練習をするほど真面目に競技に打ち込んでいますが、バスケットセンスにも身体能力にも恵まれなかった並以下の選手です。
が、概要の通り、中学バスケット界で無敗を誇る最強のチームのレギュラーであり、そのメンバー達全員が能力を認める異質の才能の持ち主でした。
それがこの作品、そして黒子の肝である「ミスディレクション」
持ち前の影の薄さと視線誘導を駆使して「消える」選手、幻のシックスマンとして幾度となくチームのピンチを救う救世主となるのです。
黒子を「影」とするなら、黒子のパスを受けて動くスコアラーは「光」と例えるのがこの作品の特徴です。
名字の頭文字に色を持つキセキの世代と決別し、彼等を倒す為に彼等と同質の才能を持つ本場のストバス育ちの帰国子女である火神大我との凸凹コンビネーションで強敵を次々と打ち倒します!
他の先輩達もなかなかに個性豊かですね、女子高生監督やら歴史大好きヘタレ口悪部長やらダジャレ大好きマンやらMr.器用貧乏やらetc.
正直、主人公チームはキセキの世代2人持ちみたいなもんなのでズルいよねって思わなくもないですが、そこは置いといて……最も気に入らないのはキセキの世代+火神以外を蔑ろにするところです。
キセキの世代の態度も作中の扱いも正直不愉快な場面は多々ありました。
キセキの世代に埋もれているものの、中学バスケ界では強めの無冠の五将というのも出てきます。
彼等はキセキの世代の1つ上で、本来ならば同世代の中で頭1つ分飛び抜けた才能の持ち主でした。
最低でも160以上(推定200?)の高いIQを持ち、悪どい作戦を考える「悪童」、体格にもセンスにも恵まれ後出しの権利を持つ動じない「鉄心」、圧倒的パワーでディフェンスを弾き飛ばす「剛力」、そう簡単には止められない3種の3Pシュートを持つシューター「夜叉」、指の数が増えれば増えるほど威力と速さの増すドライブを持つ「雷獣」
と、なかなかの能力なのに主人公チームに所属する1人以外は使い捨てみたいな扱いもなのも不愉快でした。
後は、詳しくは書けないのですが、アメリカ時代からの火神の兄貴分や、赤司ご自慢の新型の幻のシックスマンの扱いも不服です。
個人的に好きなのもありますが、謳い文句のわりに選手としての扱いが雑ですし、使い捨てなんですよね、これもやはり。
宿命とも言えますが、結局はキセキの世代TUEEEってしたいだけの作品とも言えるので、そこは気に入らない点です。
改めて読むと尚感じました。
じゃあもうキセキの世代同士で永遠に1on1しとけや。って話ですよね、本当に。
試合面や選手の扱いに関してはわりと不満多いです。
が、黒子くんを主役としたドラマは結構好きです。
あと、不満を感じるほどにキセキの世代以外のキャラクターに魅力を感じています。
それは普通に作品の魅力だと思っています。
画像は推しキャラです←
じゃあキセキの世代って何なんだ?って話ですが、大体こんな感じですね(最終的能力)、
シュートレンジは脅威のオールコート!!努力する天才、緑間真太郎、
圧倒的バスケットセンス、どんな態勢からでもシュートを決めて点をもぎ取るキセキの世代のエースこと最強スコアラー、青峰大輝、
身長2m越えの長身、守備範囲はコート半分、圧倒的破壊力のダンクを武器に持つ最強のポテンシャル、紫原、
その眼は試合を、選手の動きを支配し、未来を視る男。
そのパスを受ければ仲間の能力を120%引き出す男。
一年生にして無冠の五将3人を率いるキセキの世代を束ねたリーダー、赤司、
黒子loveな元帝光中マネージャー。
選手のデータを集め、成長を予測し、傾向と対策を事前にされてしまう最も敵に回したくない人物、桃井、
コートから消えてボールをスティール、もしくはパスの軌道変更をする変幻自在のパス、消えるシュート、消えるドライブを駆使するキセキのトリックスター、黒子テツヤ、
黄瀬と入れ替わる元キセキの世代。
試合中に見た技を奪い、自分のモノにするスタイル。
人のモノを奪うロクデナシ。素行不良の問題児。
だが、彼も紛れもなく天才である。
灰崎が真面目に練習したらどれぐらい伸びたのか気になりますよね、普通に。
遅れて来たキセキ。未完の大器。
その跳躍力は圧巻。
空中を歩いたり、流星のダンク決めたり、黒子との連携でアリウープを決めたり、バスケの花形の一面を担う圧倒的主人公感。
黒子と共に成長していく姿も見てて心地の良い文句無しのもう1人の主人公。
・まとめ
キセキの世代の離れ業もスーパープレイ等で出来る範囲なので決して不可能ではないものが多いです。
ただし、赤司くんのは不明です。経験と予測で読める人はいると思います。
頑張ったら出来そうな格好いい技という意味ではすごくジャンプっぽいです。
黒子のバスケから学んだのは、諦めなければ報われる可能性があること。
可能性があるだけで決して絶対ではないこと。
仲間は大事だということ。
この3点です。
余談ですが、黒子のバスケは無数のカップリングで楽しめる作品だと思います。
キセキの世代にはそれぞれ高校での相棒がいます。
黒子なんて無限の可能性なんじゃ?って思ってます。
そして、随所にスラムダンクへのオマージュがあります。
非常に総合力の高い作品だと思います。
ちなみに、NGシーンはちょっとしたギャグ漫画になってます。
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