・タイトル
人間失格 第3巻
・点数 96点
ストーリー☆☆☆☆☆
画力☆☆☆☆☆
オリジナリティ☆☆☆☆☆
テンポ☆☆☆☆
熱中度☆☆☆☆☆
・本の概要
・光と闇
・崩壊
・中毒
・人間失格
・感想
人間失格という小説ではなく、誰かの日記として人間失格を読んだ場合、堕落していくのかと思いきや、転じてお花畑が見えてきそうな甘い恋愛話に胃もたれしそうになるのか……それもまた一理ある。
もちろん、小説として見てても突然ジャンルが変われば読み手の感情も何かしらの影響は受けると思いますが。
人を疑うことを知らない信用の天才だからこそ起こった悲劇……か、知っててもいい気分にはならないよね、人間の持つ醜態なんだろうけど、これは酷い。
支配からの卒業はいいことなのか悪いことなのか分からないですね……
堕ちるところまで堕ちていった大庭葉蔵を見て太宰治という人物を重ね合わせて考えてしまうと本当に切なくなりました。
なるほどねー、そういう結末か。
あとがきを見る限り、破滅と絶望を描きながら最後に僅かな救いを求めてしまうことをこの作者さん、古屋さんは「弱さ」と捉えていましたが、これはこれでよかったです。
太宰さんへのリスペクトも伝わりました。
2009年、2010年、2011年の作品なので本当に今更ですが、お疲れ様でした。
たとえリメイクだとしてもこの作品を書くことは結構キツいと思います。
なので自分らしく僅かな救いを求めるのは英断だと思います。
小説苦手な人でも読めるように噛み砕いて解釈されているのでオススメです。
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