・タイトル
東京闇虫 2nd SCENARIO パンドラ
・本の概要
2ndシーズンではなく、シナリオなのがポイントの東京闇虫 パンドラ。
その箱は決して開けてはいけなかった……
主人公が代わり、商社に努め、真面目だけが取り柄の野々宮孝が堕ちていく様を描いた前作とは一味違う東京闇虫です。
・著者情報
本田優貴(ほんだ ゆうき)
大阪府出身の漫画家。
2009年、『ヤングアニマル』にて『東京闇虫』の読み切りを掲載。
2010年、連載を開始。Webコミックサイト『やわらかスピリッツ』で『アイアムアヒーロー』のスピンオフ漫画で、大阪が舞台の『アイアムアヒーロー in OSAKA』を連載。
代表作の東京闇虫の主人公がこてこての関西弁だったり、何かと関西色が濃いイメージです。
・点数 68点
ストーリー☆☆
画力☆☆☆☆
キャラクター☆☆☆☆
設定☆☆☆☆
没入感☆☆☆
・評価
分かりやすいは分かりやすいと思います。
が、奥深さと、この作品単体としての一貫性は薄い印象を受けました。
感情を表す意味での画力は前作同様高いと思います。
前作の主人公とは違い、一般良識のある真面目な男がひょんなことから堕ちていくストーリーなので、その過程から楽しめる魅せ方をされていて、それなりに魅力を持つキャラクターに仕上がっていると思います。
他のキャラクターも随所で役割を果たしていて、よかったです。
減点理由は内容に触れるので、気になる方は後述している内容から察して下さい。
やはり、一般商社勤めのサラリーマンがボタンの掛け間違えでどんどん堕ちていくストーリーなので、前半部分は比較的緻密に練られたのかな?って思います。
が、後半は前作での宿題みたいな内容なので、主人公変わっちゃってない?って感じです。
なので減点。
没入感については前半は高く、後半は低く、ラストは一定の納得をしているので、表現が難しいですね、やはりいつもの一言に頼りましょう、例えるならジェットコースターです。
以下、商品リンクを挟んで、内容に触れつつ、個人的に感じた感想を書いています。
ネタバレが気になる方はご注意下さい。
・感想
前半のアプローチが良かっただけに後半のガッカリ感は否めない……というのが個人的な感想です。
特に入口のワクワク感は強く、真面目さが取り柄の商社勤めのサラリーマンが縁も縁もなかった裏の世界に足を踏み入れる……という過程から描くところは高ポイントです。
個人的には4巻までが1部だと思ってます。1部のみで言うなら個人的には80点以上はつけたと思います。
そして、4巻には前作のキャラが現れます。
さくらの「好きな人(加藤)は死んだ」というキーワードが登場します。
ざわざわ ざわざわ
この作品はちょっと書くと内容が何となく察せてしまう案外デリケートな作品だと気付きました。
2部(僕が呼んでるだけ)の展開は萎えることのほうが多かったです。
というか途中の野々宮が空気に近い。
空気になる前に彼にはガッカリさせられたので別にいいけど(笑)
ブラックフェイスは言ってしまえば半グレ集団ですね、半端者の集まりで街の嫌われ者的な。
ガッカリさせられることも多かったですが、最後の展開は悪くはないです。
言えるのはこの辺までかな?
総括すると、善良な人間がパンドラの箱を開けて人生踏み外すのが前半部分、前作からの謎を解き明かしたのが後半部分、そんな感じです。
あと、結衣が何気にいい女なんですよね、これまあまあのトラップだと思うんですよ……年齢的な意味で。
作中で肝心なところをぼかして結末だけ書く(過程をすっ飛ばす)手法がわりと使われてたイメージなので僕もそれに倣います。
この記事を読んでくれた方の創造力を少しでも刺激出来てたらいいなー、と。
大まかな流れは概要の通りなのですが、もう少し知りたい方は単巻レビューを読んでもらえればと思います。
それでは、今回も読んでくれた方々、ありがとうございましたm(__)m
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