・タイトル
奇子 第1巻
・本の概要
・秘密
・失敗
・一族の闇
・点数 92点
ストーリー☆☆☆☆☆
画力☆☆☆☆
オリジナリティ☆☆☆☆☆
テンポ☆☆☆☆
熱中度☆☆☆☆☆
・感想
これ書いていいのか!?って思いながら若干びくびくしてます。
問題作とは聞いてましたが……
部隊は戦後、主役は捕虜を経てスパイとなったという地方旧家の次男坊です。
いや、タイトル的に奇子が主人公になるんでしょうが、1巻はその次男坊を中心に物語が進みます。
久しぶりに帰ってみれば一族の人間関係は腐っていました。
そのことに絶望した次男坊は家に未練はない。と言いきりますが、そんな彼がどんどん堕ちてゆく様が怖い……
昔読んだときに鉄腕アトムからは想像がつかない程の怖さとグロさを味わってトラウマでしたが、大人になった今もやはり怖いです…別の意味で。
この闇が深い感じは手塚先生の真骨頂な気がします。
絵柄が丸っこいのに内容が怖い…そのアンバランスさがクセになる。
最大限の評価をしつつ、あえての画力は満点評価ではありません。
これは作風に対して絵柄がマイルドなのでそこが子どもでも読めてしまうから。
人間の闇が詰まったダークな作品が読みたい方は是非。
もうちょっと言うと、人間が闇に堕ちていく様と出生から呪われた運命を背負わされた子どものお話です。
面白いですが、現時点で決して後味の良いものではないです。
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