神黎の図書館

漫画・小説・映画・アニメ・ドラマを主観によるグラフ+点数+批評+感想を綴り、作品の評価をあらゆる形で視覚化したブログです。有名な作品から掘り出し物的な作品まで生涯の内になるべく多くの作品に触れて伝えていけたら本望です。

ONE PEACE 第4巻

ONE PIECE 4 (ジャンプコミックス)

・タイトル

ONE PIECE 第4巻

・点数 76点

ストーリー☆☆☆☆
画力☆☆☆
オリジナリティ☆☆☆☆
テンポ☆☆☆☆
熱中度☆☆☆☆

・本の概要
・共同戦線
・真実
・ジャンゴの催眠術
・登場!ニャーバンブラザーズ
・キャプテン・クロ登場
・カヤお嬢様(とウソップ海賊団)
の流れです。

・感想
この巻は初めからクライマックス…は言い過ぎにしても、最初から盛り上がりを見せています。

『彼』はまさにオオカミ少年そのものだからウソップの言うことを誰も信じない。

それを身を持って知ったウソップの行動は今まで自分を慕ってくれた部下に自分が軽蔑されることで今回の騒ぎもいつもの嘘だと信じ込ませて1人で全てを背負う決意をするのでした。

そんなウソップの決意のセリフは格好いい。

『だからおれはこの海岸で海賊どもを向かえ撃ち!!!この一件を嘘にする!!!』

『それが嘘つきとして!!おれの通すべき筋ってもんだ!!!!』

『腕に銃弾ブチ込まれようともよ…ホウキで追いかけ回されようともよ…! !ここはおれの育った村だ!!』

『おれはこの村が大好きだ!!!みんなを守りたい……!!』


このウソップの決意を聞いて、ルフィ達も協力することになります。
ここでのゾロやルフィのセリフも好きです。

『笑ってやしねェだろ?立派だと思うから手を貸すんだ』byゾロ

『同情なんかで命懸けるか!』byルフィ

夜明けになり、『場所』を間違ったことに気付いた一向は急いで『北の港』へ向かいます。

が、ルフィはウソップより先に走るも迷子になり、ゾロはナミのせいで油まみれの坂の真下に落下して悪戦苦闘します。

一番乗りのウソップ、そしてナミの2人で何とか食い止めようと奮闘するも……

ボロボロになりながらも、

『お前らを通す訳にはいかねェ……!!!おれはいつも通りウソをついただけなんだから!!!村ではいつも通りの一日がはじまるだけなんだから』

と足掻くウソップは本当に格好良かったです。

そして、頼れる2人が遅れて登場するシーンも印象的です。

『ナミ てめェ!!!よくも俺を足蹴にしやがったな!!!』byゾロ

『ウソップ!!!北ってどっちかちゃんと言っとけぇ!!!』byルフィ


うん…全然格好良くない(笑)

そしてニャーバンブラザーズ。
ここぞとばかりに猫に関することをぶつけてくる駄洒落推しの回。

キャプテン・クロの登場からテンポは加速します。
それにしても、ルフィとゾロが2人揃って

『ウソップ 任せろ』

って言うのは頼りになる。そして格好いい。

ヤソップと知り合いのルフィはまだしも、ゾロもウソップを庇う行動をしたり、ただ約束を守るだけではなく、信念というか行動理念がルフィと似ているのだと思います。

・まとめ
4巻の内容はまさにウソップとクラハドールの『想い』の対決一色です。

麦わらの一味はウソップの協力者、クロネコ海賊団はクラハドールからの依頼を受け、キャプテン・クロに怯えながら協力させられてるという立場になります。

カヤお嬢様やニンジン、タマネギ、ピーマン、メリーはおまけというか、物語を彩るアクセント的な立ち位置です。

1巻におけるモーガンは『権力による悪』、2、3巻におけるバギーはルフィと対比の関係にある『悪道』、
それらに対してクラハドールは『悪行』ですかね。

バギーは本当に野望の塊ですし、強さに関わらず高いカリスマ性を持っています。
ちなみにこの巻の扉絵の中にルフィに吹っ飛ばされた後のバギーの様子が描かれたものがあります。

クラハドールはバギーよりも更に自分勝手で部下に対しても本当に容赦ないよね、派手さも何もないひたすら残忍な恐怖による支配がキャプテン・クロと言えます。

クラハドールは更に酷い。
莫大な財産に加えて『平穏』が欲しいが為に今回の計画を実行する身勝手さを誇ります。

一方、その為に自分自身が猫を被り、3年も潜伏し、実際に信頼される辺り、辛抱強さと実力は本物なのでしょう。

それこそ、派手好きで悪道を往くバギーには絶対に耐えられない3年を彼は過ごしているのです。

4巻から5巻への繋ぎ方もまた素晴らしい。
ワンピースのこういうとこって単行本を文庫本にするときの工夫に近いものを感じます。

実際は違うのでしょうが、作品に対して、食材も調理方法も味付けも出来上がりの味も見栄えも妥協しない料理のような味わいを感じます。

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