・タイトル
ONE PIECE 第1巻
・点数 84点
ストーリー☆☆☆☆☆
画力☆☆☆
オリジナリティ☆☆☆☆
テンポ☆☆☆☆☆
熱中度☆☆☆☆
・本の概要
第1巻のストーリー内容はルフィの旅立ち~ナミの登場(顔見せ)までの8つのエピソードです。
個人的な主観で分けると、
・序章~旅立ち
・漂流~コビーとの出会い~vsアルビダ
・ゾロとの出会い~vs斧手のモーガン
・コビーとの別れ(再出航)~ナミ登場
の流れになります。
・感想
後々も大事な場面というか決め台詞というか、強敵を倒す時のキーワードとして度々使われるルフィの名言
「効かないねぇゴムだから!」
は1巻で既に言っていました。
さすが、途中の賛否両論はありながらも90巻続いてもジャンプの柱として人気であり続ける作品と言うべきですね、基盤となる部分は1巻の時点で完成していたと言えます。
画力に関しては現在と比べれると未完成だったのでしょう。
これは推測に過ぎませんが画力の向上によるキャラクターの雰囲気の変化を『2年後』、『新世界』という設定として昇華しているのだとしたらものすごい技術だと思います。
1巻(というか最初期のワンピース)の魅力は人気キャラクターの若かりし頃(戦う理由)がその都度1エピソード使ってきちんと描かれているところにもあると思います。
第1巻で言うと、幼少期のルフィとシャンクスの繋がり(=ルフィにとっての海賊道)と、ゾロとくいなのエピソード(ゾロが三刀流の理由や大剣豪への強いこだわり)が描かれています。
ルフィとコビーの繋がりも1巻の内に描かれているので、ルフィの『10年間の修行の成果』という発言も含めて、1巻時点で相当量の伏線を仕込んでいます。やっぱり技術力高い…
そして、単行本のワンピースと言えば本編以外にも各エピソード前の扉絵として楽しませてくれるのがお馴染みですよね!
1巻ではまだ、扉絵でサブキャラクター達によるサイドストーリーを描くという方式は採用されていませんが、改めて読み返すと、最初の扉絵がルフィ、シャンクスの海賊団、ナミによる宴会?のような扉絵でそこの意味を考えてしまいました。
おそらくは読み切り時代絵から応援してくれた人へのファンサービスなのではないか?という結論に至りました。
ROMANCE DAWNというのがワンピースの基になっている読み切り作品なので!
そして、1巻におけるメインテーマはやはりゾロとの件でしょう。
ワンピースは一部ではお涙頂戴物語と揶揄されていますが、1巻時点でその傾向はあります。
そもそも作品の中でメインキャラクターがそういう扱いを受けているのでこれは計算通りなんだと思います。
そう考えるとすごい御方だ…
テンポと熱中度のバランスを合わせた『読みやすさ』についてですが、比較的テンポ良く楽しく読めました。
いきなり海賊vs山賊の場面があったり、『悪魔の実シリーズ』という強烈なパワーワードがあったりしますが、それ以外は今ほど専門的なワードもなく(少なく?)、人情ものとして読みやすくなっていると思います。
そんな中で、ゾロがルフィに言った
「てめぇは悪魔の息子かよ…」
が1巻の中で僕が1番気に入ったセリフです。
第5話の海賊王と大剣豪にて発せられたセリフです。
さて、1巻を読み終わって個人的にここは触れたい!と思ったのはやはり斧手のモーガン。
ワンピースの長い歴史の中では『斧手のモーガン』は小物中の小物になるのでしょう。
腕っぷしだけで大佐まで上り詰めたという発言から相当強いのでしょうが、いかんせんルフィは『設定上』1巻時点でガープに毎日拳骨を食らいながらエース達と切磋琢磨した後なので、通常のマンガの主人公の1巻とは違う異質の強さを持っているので運が悪かったとも言えるのですが…
悪魔の実も食べてなかったので実力は置いといて、強かったとしても発言が小物なんですよねw
子供の頃に見てた時も何故か嫌いにはなれなかったモーガンですが、大人になって読み返してもやっぱりこの人は嫌いじゃない。
あそこまで作中で嫌われてるのも今思えばすごい(笑)
さて、ワンピース第1巻についての書評は以上になります。
この作品、全体を通して伏線が多いので1巻から深いですが、昔からアイデアを貯めてたと知ってすごく納得しました。
コミック
電子書籍カラー版モノクロ版コミックセット
関連商品